オリックス・ドラフト1位の麦谷 祐介外野手(大崎中央ー富士大)がレギュラー奪取に向けてアピールを続けている。
4月29日には、9回にプロ初となるサヨナラタイムリーでチームの連敗を止めると、30日には適時打を含む3安打1打点で猛打賞を記録。低めの球をうまく拾う卓越したバットコントロールを見せ、30日現在で打率.303まで上昇している。
さらには6回の3本目のヒット後に、今季4個目となる盗塁を決めた。ここまで20試合4盗塁とハイペースだ。大学時代に5度の最多盗塁を獲得した脚力をプロでも発揮し、1番バッターとしての役割を全うしている。
オリックスはオープン戦で主力が低調だったものの、チーム打率.282と開幕以降は好調。一時は個人の打率ランキングでトップ3を独占するほどだ。そのなかで唯一、センターのレギュラーに定着する選手がおらず、日替わりでのスタメンが続いていた。加えて好調の打線を牽引する1番バッターにも苦労し、試行錯誤を重ねていた。自慢の打撃で存在感を示した麦谷が、不動の「1番・センター」としてはまれば、チームのさらなる得点力アップにつながるだろう。
パ・リーグでは5球団競合の楽天・宗山 塁内野手(広陵―明治大)、ロッテ1位・西川 史礁外野手(龍谷大平安―青山学院大)、西武2位の渡部 聖弥外野手(広陵―大阪商業大)と、昨年のドラフトを沸かした新人選手が早くもチームの戦力として活躍している。黄金ルーキーに名乗りをあげた麦谷も、同学年に負けじとプロの世界で躍動する姿を見せて欲しい。