広島カープの育成4年目・前川 誠太(敦賀気比)が二軍で猛アピールを見せている。前川は敦賀気比時代に遊撃手として春夏連続で甲子園に出場。2021年育成ドラフト2位で入団した。プロ入り後2年間は二軍で打率1割台と苦しんだが、昨年は打率.277、3本塁打、13打点と大きく成長した。
今年は30試合に出場し、打率.346(81打数28安打)、12打点、2盗塁とさらに成績を伸ばしている。規定打席こそ達していないものの、二軍でこれだけの成績を残せば、支配下契約が見えてくるはずだ。しかしながら、チーム事情により、安易に支配下契約を結べない状況にある。
広島の支配下枠は現在68人。メジャーリーグでは広島で活躍した前田 健太がデトロイト・タイガースから戦力外となった。仮に今シーズン中の日本復帰を決断した場合には、古巣である広島も獲得にオファーを出さないわけにはいかないだろう。その他、シーズン途中の新外国人の獲得など、補強の選択肢も限られてしまうため、早い段階で支配下枠を埋めにくい状況だ。
また、前川はファームで二塁をメインに守っているが、一軍では菊池 涼介(武蔵工大二‐中京学院大)、小園 海斗(報徳学園)ら主力が守っているポジションである。一軍に昇格しても二塁でのスタメン出場は限られそうだ。不遇な立場に置かれているが、アピールを続け、なんとか支配下契約を掴みたい。
※成績は5月10日終了時点