試合レポート

【社会人】代表決定戦 日本生命 vs パナソニック

2023.09.14


日本生命が完封リレーでパナソニックに勝利!先発の山本が8回無失点の好投

<第48回社会人野球日本選手権大会近畿地区最終予選:日本生命3ー0パナソニック>◇13日◇代表決定戦◇わかさスタジアム京都

日本生命が完封リレーでパナソニックを下し、15大会連続25回目の本大会出場を決めた。

日本生命に勝利をもたらしたのが、先発を任された5年目の山本 隆広投手(桜宮ー関西大)。「序盤からストライク先行できたのが良かったと思います」と初回から3者連続三振と絶好のスタートを切る。2回以降も140キロ台中盤の直球と決め球のフォークが冴え、8回を投げて、10奪三振で5安打無失点。パナソニック打線に付け入る隙を与えなかった。

対するパナソニックも山本と同じ関西大出身でルーキーの定本 拓真投手(三重ー関西大)が4回無失点と好投。それでも日本生命は5回に相手投手の代わり端を攻めて2死二、三塁のチャンスを作ると、1番・藤本 舜外野手(秀岳館ー中部学院大)が、左中間を破る2点適時二塁打を放ち、先制点を挙げる。さらに藤本は盗塁で三塁に進むと、2番・松本 渉外野手(龍谷大平安ー東洋大)の遊撃への適時内野安打で1点を追加。6回以降に追加点を奪えなかったが、この日の山本には3点の援護があれば十分だった。

9回は又木 鉄平投手(日川ー東京情報大)が3者凡退で、締めくくってゲームセット。1度も相手に流れを渡さなかった日本生命が勝利を収めた。

好投した山本は関西大時代に完全試合を達成するなど、プロ注目の右腕として活躍。プロ志望届を提出したが、ドラフト会議で指名されず、日本生命に入社した。

即戦力として活躍するかと思われたが、「3年間は、ほぼ結果を残せていなかった」と苦戦する日々が続く。それでも昨年からリリーフに活路を見出すと、今夏から本格的に先発転向。大一番で結果を残し、チームを本大会出場に導いた。

かつてのドラフト候補右腕も26歳になり、「チームと会社のために一戦一戦投げられたら良いかなと思っています」と社会人野球に全力を注いでいる。日本選手権ではさらに進化した姿を見せてくれそうだ。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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