<第77回春季関東地区高等学校野球大会:山梨学院6-2東海大相模>◇21日◇準々決勝◇ノーブルホームスタジアム水戸

 東海大相模の150キロ右腕・福田 拓翔投手(3年)は山梨学院戦に先発し、3.2回を投げて、被安打8、4失点で降板した。

 右肘の怪我で出遅れた福田は県準々決勝の日大戦で復帰し、最速138キロだった。その時から状態は大きく変わっていない。この試合の最速は140キロで、常時130キロ中盤だった。好調時では140キロ後半の速球と130キロ後半のフォーク、スライダーのコンビネーションで圧倒していた時と比べると、寂しい状態だ。原俊介監督は「股関節周りの出力がちょっと落ちているかなと思います」と原因を語る。

 これから強化期間に入る。原監督は「3週間、本気で取り組めば変わります。福田の状態を仕上げるためのトレーニング法は私の得意分野。それでも彼の心がけ次第です」と、指導者としてエース復活をサポートしながら、最後は福田の気持ち次第がカギになる。

 福田は「関東で投げられる状態まで上がったのですが、こういう結果になって、自分の力のなさが出てしまいました。原先生からも『3週間で人は変われる』という言葉をいただいて、1日無駄にしたら、夏負けてしまうので、夏1日1日を死ぬ気で取り組んでいきたい」と夏へ向けて燃えている。

 昨年のエース・藤田 琉生投手は最後の夏に課題だった出力アップに成功し、高校生NO.1左腕の地位まで上り詰めた。その姿を間近で見てきた。

「藤田さんが春から変わっていく姿を間近で見ていたので、本当に変わるには自分がやるしかないので、厳しく自分を持ってやっていきたい」

  尻に火がついた福田は夏に完全復活を目指す。