<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:浦和学院11-1花咲徳栄(7回コールド)>◇1日◇準々決勝◇UDトラックス上尾スタジアム

 今年の浦和学院ではプロ一本を掲げている大型スラッガーの藤井 健翔内野手(3年)は花咲徳栄戦に臨み、2打数0安打2三振に終わったが、第4打席で振り抜いた打球は、高い弾道でレフトへ。本人も、浦和学院ベンチも本塁打の手応えのある打球だったが、この試合か開催されたUDトラックス上尾スタジアムは右打者にとって強烈な向かい風が吹いており、押し戻される形になって、深く守っていたレフトのグラブに収まった。森大監督は「本当にアゲンストでしたね。本人にとってはかわいそうな当たりでした」と嘆いた。

初戦では無安打、3回戦では1安打と、多くの打者が活発に打っている中、なかなか爆発には至らないが、少しずつ手応えを感じている。

「ここまでの2試合は低めの球に手を出していたのですが、この日は我慢できて2四球にできました。6番の林田(大空)がかなり打てているのは次につなぐつもりで打席に入っています。後続の打者にかなり打てる打者がいるのは打席の中でも余裕が持てるので大きいです 」

 森監督も「4番打者として四球を選ぶことができていますし、しっかりと仕事ができています」と評価している。3月まで高校通算24本塁打だったが、4月でも本塁打を重ね、高校通算28本塁打に達した。その中で健大高崎との練習試合で右中間へ本塁打を放った。

「あの試合は自分にとっても強烈な印象が残っている本塁打です」と語り、森監督は「すごい当たりでした。プロのスカウトが見ている場面での本塁打でした。練習試合、シート打撃でも凄い打撃を見せていますので、あとは公式戦で見せてほしいです」と公式戦での爆発を期待する。

 関東大会出場がかかった準決勝の川越東戦では藤井らしい強打を見せることができるか。

 藤井以外では花咲徳栄戦で本塁打を放った3番打者の垣内 凌外野手(3年)をマークする球団があるようだ。高い弾道で本塁打を放った左のスラッガーで、ライトの守備位置から見せる強肩も必見だ。プロ注目の逸材として、藤井とともに注目だ。