<令和7年度春季京都府高等学校野球大会 2次戦準決勝:京都共栄9-1城南菱創>◇18日◇わかさスタジアム京都
京都共栄が京都外大西や鳥羽などを下して勢いに乗る城南菱創に快勝。50年ぶりの決勝進出を果たした。
先発は準々決勝でノーヒットノーランを達成した小林 海翔投手(3年)。2回表に自らの犠飛で先制点を挙げると、この日も3回までパーフェクト投球と快調な投球を見せる。
しかし、4回からは「少し体が突っ込んでしまった」とボール先行の投球が目立つ。3点リードの4回裏に2つの四球から二死一、三塁から5番・伊達 周之裕捕手(2年)に左前適時打を浴びて、13イニングぶりの被安打と失点を喫した。
その後もボールが続くことが何度も見られたが、大崩れすることなく、立て直す。ナチュラルにシュートするストレートと打者の膝元を突くスライダーを軸に城南菱創打線を抑え込んだ。
終わってみれば、2安打4四球5奪三振で1失点完投。この2試合18回で打たれたヒットはわずか2本と無双状態が続いている。
それ以上に目立ったのが京都共栄の打線だ。先発全員安打と毎回安打を記録して、19安打9得点。準々決勝で鳥羽を完封した辻川 璃人投手(2年)を見事に攻略した。
「練習した通りの球が来ていたので、みんな捕まえる感じはありました」と語る5番捕手の一色 銀捕手(3年)。各打者が甘い球を逃さずに捉えられており、状態の良さが伺える。
この2試合で10打数6安打と当たっているのが1番中堅の吉﨑 大翔(3年)。「初戦からバッティングは絶好調で、流れに乗れています」と打線全体に手応えを感じているようだ。
決勝の相手は準優勝に終わった50年前と同じ東山。京都共栄は春夏秋通じて府大会で優勝したことがなく、次は新たな歴史に挑戦する戦いとなる。
「この春は共栄の歴史を変えるということで、優勝を目指してみんなでやってきました」と一色。西脇工を2013年夏に導いた木谷 忠弘監督が2022年秋に就任してから着実に力を付けてきた。頂はもう手の届くところまできている。