【近畿学生野球】1回戦 阪南大 vs 大阪公立大

現役ラストシーズンの竹内が1失点完投！阪南大が3連覇を目指す大阪公立大に競り勝つ

＜近畿学生秋季リーグ：阪南大2ー1大阪公立大＞◇4日◇第5節1回戦◇ほっともっとフィールド神戸

ここまで5位と苦戦していた阪南大が優勝の可能性を残している2位の大阪公立大に競り勝った。

大阪公立大はプロ志望届を提出済みのエース・正中 敦士（4年＝小野）が先発。「球数が少なく、コントロール良く投げられた」と7回まで無四球で3安打無失点。安定感抜群の投球で阪南大に付け入る隙を与えない。

だが、それ以上の好投を見せたのが阪南大先発の竹内 勇輝（4年＝鳴門）だ。卒業は地元の徳島県で一般就職が決まっている右腕は「今までのことを出し切るつもりで投げました」とラスト登板になるかもしれない最終節での先発マウンドで躍動する。

得意球のカットボールを軸に打たせて取る投球で、7回まで5安打1四球無失点。6回、7回は併殺でピンチを乗り切り、チームに流れをもたらした。

お互いに0行進が続く中で試合が動いたのは8回表、一死から8番・堀 敬太郎（4年＝比叡山）が死球で出塁すると、9番・毛利 寛児（4年）の二塁ゴロで代走の岸田 龍平（4年＝益田東）が二塁に進む。

さらに1番・松田 陸斗（4年＝米子松蔭）は遊撃ゴロに打ち取られたが、一塁送球が逸れて失策となり、二死一、三塁とチャンスが広がる。

ここで松田陸が盗塁を決めて二、三塁とすると、2番・高橋 昌伸（4年＝大社）が右中間を破る2点適時三塁打を放ち、待望の追加点を浴びた。

「ランナーを出したのが四球なので悔しいです」と唇を噛んだ正中。自責点こそ0だったが、悔やまれるイニングだった。

8回まで無失点の竹内は9回裏に「力んでしまった」と2四球を出して、無死満塁のピンチを招く。ここで5番・大西 優佑（4年＝豊田西）に中犠飛を打たれて1点を返され、なおも一死一、二塁とピンチは続いた。

それでも最後は6番・髙内 希（4年＝彦根東）を二塁への併殺に打ち取りゲームセット。辛くも逃げ切った阪南大が先勝した。

集大成となる登板で完投勝利を収めた竹内は「明日も勝って、勝ち点を取って終われたら一番です」と声を弾ませた。

一方、敗れた大阪公立大は3連覇に向けて後がなくなった。5日の2回戦で大阪公立大が敗れるか、和歌山大が勝利するかのどちらかを満たせば、和歌山大の優勝が決まる。113球で完投した正中だが、「明日も明後日も投げるつもりで準備したいです」と決意を語った。