高校通算30本塁打に達した強打者・加藤公翔(中央学院)。拓殖大では即戦力の活躍に期待
東都二部の拓殖大の合格者が発表された。その中で注目したいのが、中央学院の加藤公翔だ。173センチ74キロとそれほど上背は大きくないが、高校通算30本塁打を超える長打力、俊敏な三塁守備が持ち味の左打者だ。合格者の中でも即戦力の活躍が期待できる加藤の成長を振り返る。
体、技術共に成長

春から拓殖大に進学する加藤公翔(中央学院)
今、振り返っても凄い打撃だった。
6月に取材した時、木製バットで打席に立った加藤は次々と長打を量産。高校生の左打者としては完成度が段違いだった。
そんな加藤は取手シニアから評判の選手。当時は、松濤友朗(専大松戸)、菊地竜雅(常総学院)といった好選手とともにプレーした。
中央学院に進むきっかけとしてはシニアの先輩だった宇田周平(中央学院大)、長沼航(日大国際関係学部)が活躍していることに影響されて入学を決めた。
加藤は1年夏の大会が終わった8月下旬の練習試合から出番が与えられ、さらに初本塁打を放ち、一気に9本塁打を放つ。
冬の間は徹底としたトレーニングを行った。体重も入学から10キロも増え、単純にパワーも増えてきたが、技術面の成長も大きい。
加藤が行ったのは、ボールの見極め。1年生のときはボール球の変化球を振って凡退することも多かった。それが我慢できるようになったことで、打率も本塁打率も高まった。
「見極めも良くなったですし、打撃練習や練習試合では甘く入ったボールを1球で仕留めることを意識してすごい変わってきました」
また課題の守備も苦手意識はあったが、「先輩からアドバイスをもらって、ボールの下を見るようにすること。また、一歩目を意識して、動いたことで守備力も向上してきたと思います」
夏の大会前は篠木健太郎擁する木更津総合と対戦することを目標としていた加藤。しかしその目標は叶わず、地区トーナメントで敗退となった。それでも能力が高い選手であることは変わりない。
拓殖大で攻守で力を発揮し、躍動する選手になることを期待したい。
(記事=河嶋 宗一)