【センバツ21世紀枠】5回も県推薦を受けながら選ばれない学校も…「複数回県推薦校リスト」

来年春の第96回選抜高校野球大会（阪神甲子園）は3月18日に開幕し、1月26日に出場32校が決定する。
例年注目される21世紀枠は、すでに各都府県の推薦校が発表され、12月8日に北海道を含めた各地区の推薦9校が発表されることになっている。その9校のなかから最終的に2校が選ばれることになるが、今年はどんなドラマが待っているのだろうか。

今年、各都府県で推薦された高校で、注目している高校がある。神奈川県で推薦された鎌倉学園は今回で4度目の推薦となったが、過去3度、21世紀枠はもちろん、地区の推薦もない。今年は吉報が届くだろうか。

過去、都道府県で複数回の推薦がありながら涙をのんでいる高校は多い（推薦の辞退や連合チームは除外）。「4度目の正直」に挑む鎌倉学園に次いで、今回推薦されている弘前南（青森）山形南（山形）光南（福島）吉田（山梨）日大二（東京）は、過去2度、都県の推薦を受けているが、光南以外は地区の推薦も受けることがなかった。今年は「三度目の正直」に挑むことになる。

上には上がいるもので、過去最多の県推薦を受けているのが、甲府城西（山梨）高松北（香川）米子西（鳥取）の5度。2006年に米子西が地区推薦にはなったが、甲府城西と高松北は地区推薦も受けたことがない。

過去4度、涙をのんだのは、球磨工（熊本）小高工（福島）常葉橘（静岡）倉吉東（鳥取）大垣西（岐阜）富山東（富山）の6校。球磨工と小高工は地区推薦も受けていない。大垣西は2度、地区推薦となったが、「最終審査」で選ばれることはなかった。

逆に、悲願を達成したのは彦根東（滋賀）と平田（島根）。ともに3度、県の推薦に選ばれ、4度目に彦根東が2009年、平田は2020年に、ついに21世紀枠出場を果たすことができた。

過去3度、都道府県の推薦を受けた高校は49校あるが、そのうち悲願かなって21世紀枠をつかんだのは、華陵（山口）成章（愛知）石橋（栃木）都城泉ヶ丘（宮崎）土佐（高知）磐城（福島）富岡西（徳島）の7校。すべて「三度目の正直」で実現している。成章は珍しいケースで、3年連続で県推薦に選ばれ、2006年から2年連続で地区推薦までいき、2008年に21世紀枠に選ばれている。

それ以外の41校はいまだ「吉報」が届いていない。金津（福井）県和歌山商（和歌山）長崎商（長崎）の3校は、2度、地区推薦までいったが、あと1歩及ばなかった。
多く推薦に選ばれれば、21世紀枠に選ばれやすいわけではない。21世紀枠への道は、なかなか厳しいものなのだ。

【過去3度以上、都道府県の推薦を受けた高校】
（年度はセンバツ開催年度。〇は地区推薦、◎は21世紀枠選出）
5度（3校）
甲府城西（山梨）2005、2008、2016、2019、2021
高松北（香川）2002、2008、2011、2020、2023
米子西（鳥取）2005、2006〇、2007、2015、2016

4度（8校）
球磨工（熊本）2008、2012、2017、2020
小高工（福島）2008、2012、2016、2017
常葉橘（静岡）2001〇、2004、2007、2008
倉吉東（鳥取）2013、2014、2017〇、2020
大垣西（岐阜）2007、2012〇、2018〇、2020
彦根東（滋賀）2002〇、2004、2007、2009◎
富山東（富山）2013、2016、2017〇、2019
平田（島根）2004、2015〇、2019〇、2020◎

3度（49校）
青森（青森）2003、2006、2014
大湊（青森）2002、2012、2013
横手（秋田）2005、2006、2017
秋田中央（秋田）2009、2012、2015
宮古商（岩手）2003、2011、2015
上山明新館（山形）2001、2005、2007〇
磐城（福島）2018、2019、2020◎
真岡（栃木）2003〇、2013、2014
石橋（栃木）2017〇、2021〇、2023◎
富岡（群馬）2004、2013、2015〇
前橋育英（群馬）2007、2010、2011
日立一（茨城）2013〇、2016、2018
常磐大高（茨城）2017、2020、2023
水戸桜ノ牧（茨城）2006、2009、2010〇
日大高（神奈川）2014、2016、2022
鎌倉学園（神奈川）2005、2010、2018
横浜創学館（神奈川）2004、2017、2023
都立日野（東京）2002、2010、2017
甲府一（山梨）2002、2004、2022
駿台甲府（山梨）2001、2006、2020
金津（福井）2014、2018〇、2019〇
美方（福井）2012、2016、2021
諏訪清陵（長野）2004、2006、2013
村上桜ヶ丘（新潟）2006、2009〇、2017
砺波工（富山）2002、2003、2010
飯田（石川）2017、2018、2023
金沢商（石川）2011、2015〇、2020
岐阜総合学園（岐阜）2003、2008、2015
成章（愛知）2006〇、2007〇、2008◎
乙訓（京都）2006、2008、2018
塔南（京都）2009、2010、2022
県和歌山商（和歌山）2002、2006〇、2007〇
玉島商（岡山）2013、2015、2017
鳥取中央育英（鳥取）2010、2011、2012
出雲（島根）2005、2011、2016
華陵（山口）2005、2007〇、2008◎
防府（山口）2002、2006、2010〇
土庄（香川）2009〇、2015、2017
富岡西（徳島）2001〇、2008〇、2019◎
生光学園（徳島）2016、2017、2018
川之石（愛媛）2009、2016、2021〇
高知小津（高知）2007、2008、2016
高知東（高知）2003〇、2009、2014
室戸（高知）2001、2005、2006〇
土佐（高知）2011、2012、2013◎
小倉（福岡）2014、2016、2018
熊本北（熊本）2013、2017、2022
長崎商（長崎）2002、2008〇、2010〇
都城泉ヶ丘（宮崎）2004、2006、2007◎