<第77回春季関東地区高等学校野球大会:専大松戸4-3横浜>◇24日◇準決勝◇ノーブルホームスタジアム水戸
専大松戸が横浜を倒して決勝に駒を進めた。昨秋から公式戦無敗を継続していた絶対王者相手に接戦を勝ち切った。
この春から際立っているのは投手の成長。特にこの日チームを救ったのが2番手でマウンドにあがった黒田 隼投手(3年)だ。準決勝では130キロ中盤のストレートを軸に4回1/3無失点にまとめた。先頭打者の出塁を許す点は課題だが、勝負どころでキレのある変化球を駆使して三振を奪うなど、要所を締める投球で横浜打線の反撃を許さなかった。
さらに黒田が足をつった影響で緊急登板となった鬼頭 智大選手(3年)も続いた。投手としての実績はないが、8回満塁のピンチを脱する好救援。9回も先頭出した後に落ち着いたバント処理で併殺を完成させ、チームの勝利に貢献した。先発の伊藤 怜投手(3年)も、140キロに迫る速球を軸に横浜打線と対峙した。初回に2点を許すなど苦しむ場面も多かったが、千葉大会決勝で公式戦初マウンドを踏んでから急激な成長を遂げ、公式戦で重ねていることはチームにとっても伊藤にとっても大きな経験だ。
指揮を務める持丸 修一監督は「「今年は投手力が一番心配。大会を経験して夏の計算が立つようにしたい」と口にしていた。その中で春の千葉大会でも好投していた田中 昇之介投手(3年)や高橋 昊成投手(3年)を起用せず、横浜相手に接戦をものにしたことはチームに取っても収穫になるだろう。