18日から始まった春季関東大会は、ベスト4が出揃った。今大会は16名の1年生がベンチ入りしており、そのうち4名が関東大会でデビューした。

 特に活躍が光ったのは健大高崎石垣 聡志投手だ。準々決勝の習志野戦で先発デビュー。公式戦初出場となった。182センチ83キロと恵まれた体格から投じる直球は最速137キロだが、フォームの流れが非常に良い。左足を上げてからのバランスの良さ、滑らかな体重移動が光る。青柳博文監督は「150キロを狙える」と語るように、体力面をしっかりと強化できれば、順調に球速アップが期待できる投手だ。

 もともと東京都出身だが、父親の仕事の関係で石垣島に移住した。中学では日本代表にも選出された。06年ドラフト1位の大嶺祐太投手(元ロッテ)を育てた八重山商工の元監督・伊志嶺 吉盛氏からも「大嶺以上の素質がある」と絶賛されている。毎年、石垣島キャンプを張る健大高崎の練習を見て、雰囲気の良さに惹かれて入学を決めた。

習志野戦では3回1失点の力投。ボール先行にならず、落ち着いて投球の組み立てができており、青柳監督も高評価していた。石垣元気投手は1年春の関東大会で145キロをマークしていたが、3年生の石垣よりも上背があり、パワーピッチングが期待できそうだ。

 東海大菅生吉澤 奏佑内野手が健大高崎戦でデビュー。7番セカンドでスタメン出場し、2打数0安打に終わった。それでも守備は俊敏な動きをしていて、スイングスピードも1年生にしては速い。東狭山ボーイズ時代は強打を発揮し、投手としても130キロ台の速球を投げ込んでいた逸材で、将来的には東京都を代表する内野手へ成長しそうだ。

 ほかでは、浦和学院・大宮 翔内野手は初戦の帝京三戦では守備固め、横浜戦では代走で出場した。森大監督からは守備力を高く評価されている。叡明清水 礼翔投手は山梨学院戦で登板した右投手で、130キロ前半の速球を投げ込む。

 準決勝進出した健大高崎山梨学院横浜の3チームで1年生がベンチ入りしている。健大高崎では先述した石垣に加え、U-15代表の正捕手として活躍した中嶋蒼空、高い守備力を誇るショートストップ・神崎 翔斗内野手の3名がベンチ入り。

 横浜は146キロ右腕・福井 那留投手、山梨学院は札幌琴似シニア出身の渡部 瑛太投手がベンチ入りしている。

 準決勝以降でも活躍する1年生が現れるのか注目だ。

<関東大会でベンチ入りした1年生>

習志野 16 檜垣 満内野手(成田シニア)

帝京三 12 大町 健琉捕手(戸田シニア)

山梨学院 11 渡部 瑛太投手(札幌琴似シニア)

佐野日大 19 沖崎 翼投手(越谷ボーイズ)

健大高崎 16 神崎 翔斗内野手(軟式・東山クラブ)

健大高崎 18 石垣 聡志投手(八重山ポニー)

健大高崎 20 中嶋 蒼空捕手(佐倉シニア)

東海大菅生 16 吉澤 奏佑内内野手(東狭山ボーイズ)

叡明 10 清水 礼翔投手(戸田シニア)

叡明 11 山本 翔太投手(戸田シニア)

叡明 17 大熊 颯天内野手(大宮七里ボーイズ)

浦和学院 14 大宮 翔内野手(楽天シニア)

横浜 19 福井 那留投手(愛知豊橋ボーイズ)

東亜学園 18 嶋貫 快斗投手(国立シニア)

東亜学園 19 降旗 信之介内野手(東京北シニア)

佐野日大 19 沖崎 翼投手(越谷ボーイズ)