【阪神大学野球】2回戦 天理大 vs 関西国際大
天理大が延長11回の末に関西国際大を下す!天王山の行方は3回戦に
<阪神大学野球秋季リーグ:天理大4-3関西国際大(延長11回タイブレーク)>◇29日◇第4節2回戦◇大阪シティ信用金庫スタジアム
ともに勝ち点3で迎えた首位攻防戦。6連覇を目指す天理大が延長戦の末に勝利して、対戦成績を1勝1敗とした。
天理大の先発は今年6月の全日本大学野球選手権でノーヒットノーランを達成した真城 翔大投手(4年=高知商)。今季は不調で出遅れていたが、前節から戦列に戻ってきた。
「9回までは完璧でした」とこの日の真城は絶好調。多彩な球種を駆使して関西国際大打線に的を絞らせず、5回までパーフェクト投球。6回、無死から初安打を許したが、8回までに許した走者はその1人だけだった。
真城の援護に応えたい天理大打線だったが、関西国際大先発の堀 陸人投手(3年=如水館)を攻略できない。スタメンに左打者が6人並ぶ天理大に対して、左腕から繰り出される外に逃げるスライダーはなかなか厄介だった。
堀は7回途中まで無失点に抑えると、2番手の谷 大和投手(4年=姫路南)も粘投。両チーム無得点のまま試合は9回に突入した。
9回、天理大は2死から連打で一、二塁とすると、8番・小池 倖史郎外野手(2年=箕島)が左中間を破る2点適時二塁打を放ち、ついに均衡を破る。
関西国際大はその裏、1死三塁のチャンスを作ると、エースの不後 祐将投手(4年=中京大中京)を代打で起用。投手の不後だが、今年から打者として出場することもあり、今春は15打数6安打の好成績を残している。
その不後が放った打球は一塁ゴロとなるも相手の失策を誘い、三塁走者が生還。不後も一塁に残った。それから2死満塁となり、押し出し死球で関西国際大が同点に追いつく、なおも2死満塁とサヨナラのチャンスは続いたが、ここは真城が左飛に打ち取って、延長戦に持ち込んだ。
延長10回からは無死一、二塁のタイブレークでイニングがスタートする。10回表、関西国際大は指名打者を解除して、不後をマウンドに送る。天理大も10回から1回戦で先発した本間 悠貴投手(4年=大冠)が登板し、総力戦と呼ぶに相応しい試合となった。
10回はともに1点ずつ取り合うと、11回表に天理大は1死二、三塁から5番・石飛 智洋外野手(3年=出雲西)の二塁ゴロで1点を奪う。その裏は本間が見事なフィールディングで先頭打者のバントを三塁でアウトにすると、後続も打ち取り、1点のリードを守り切った。
負ければ優勝が厳しくなる中で踏みとどまった天理大。「接戦をものにできたのは大きいと思います。今日の勝因は真城が試合を作ってくれたこと」と藤原 忠理監督は安堵しつつ真城の好投を称えた。
3回戦は優勝を懸けた一戦となる。「次も絶対に負けられないので、今日のようなピッチングをして、みんなで勝てたらなと思います」と意気込む真城。勝利の女神はどちらに微笑むだろうか。