高松商、3回戦で藤井学園寒川に逆転負けで香川大会4連覇逃す
2回からリリーフし高松商を1点に封じて逆転勝ちを呼び込んだ藤井学園寒川・向畑悠貴(3年)
<第105回全国高校野球選手権香川大会:藤井学園寒川4-3高松商>◇17日◇3回戦◇香川県営レクザムスタジアム
昨夏は浅野 翔吾外野手(現:巨人)を大黒柱に甲子園ベスト8。今大会も4連覇(2020年独自大会は尽誠学園が優勝)と3季連続甲子園出場の最短距離にあった第1シード・高松商が、3回戦で藤井学園寒川の前に3点リードを守り切れず3対4で敗れる波乱が起きた。
高松商は1回に1死二塁から3番・村山 由空外野手(2年)の右越え二塁打などで2点を先制。2回にも1番・西村 賢太内野手(2年)の中越え三塁打と相手投手の暴投で追加点を挙げたが、その後は2回からリリーフした藤井学園寒川・向畑 悠貴投手(3年)の前に打線がつながらず。
そして高松商エース左腕・大室 亮満投手(3年)も3回に4安打を集中され1点差に迫られると、1死満塁の絶好機を逃した直後の7回裏に1死二、三塁から藤井学園寒川3番・平野 晴海内野手(3年)に痛恨の逆転2点打を喫することに。大室も8回に自己最速の142キロを出すなど奮闘したが、打線は8回、9回は藤井学園寒川・向畑の前に3者凡退で仕留められた。
試合後、電話取材に応じた藤井学園寒川・香川 智彦監督は「向畑はプレイボール直後から準備をさせていて思い切って交代させたが、よく投げてくれた」とエースナンバーを背負う男に最大級の賛辞を送りつつ、8年ぶり3回目の夏の甲子園出場へ大きく前進したことについても「準々決勝で対戦する高松北と津田の勝者も強いチーム。1つずつ謙虚に戦っていきたい」と目の前の一戦に集中することを口にした。
一方、敗れた高松商・長尾 健司監督は「7回の攻防で明暗が分かれてしまった。3年生は4連覇のプレッシャーを背負ったなか、よくやってくれたと思う。また、一から頑張りたい」と電話取材でコメントした。
この日、センバツ出場の第3シード・英明も坂出商に延長10回タイブレークの末に4対3で辛くも勝利するなど、波乱の要素を秘めた香川大会は、18日、19日の3回戦残り4試合を経て、21日、22日の準々決勝、24日の準決勝、そして26日レクザムスタジアム10時開始の決勝戦へと進んでいく。