プロ野球「FA獲得&FA流出」が同時にあった球団は? 2008年以降でのべ18回!
西川龍馬(広島東洋)、山崎福也(明治大時代)
11月下旬。プロ野球はストーブリーグ真っ只中となっているが、FA権を行使した選手のなかで、広島から西川 龍馬外野手(敦賀気比出身)がオリックスへ、オリックスから山﨑 福也投手(日大三出身)が日本ハムへの移籍が決まった。
オリックスは西川が入団し、山﨑が退団することになる。このようにFA権を行使した選手の出入りが同一年度に起こった事例はどのくらいあるのだろうか。現行のFA制度となった2008年以降で振り返ってみたい。
オリックスは昨年も同様のことがあった。西武から森 友哉捕手(大阪桐蔭出身)が入団したものの、伏見 寅威捕手(東海大四出身)が日本ハムに移籍している。また、日本ハムも伏見を獲得したが、近藤 健介外野手(横浜高出身)がソフトバンクへと移籍した。
その前は2019年の楽天とロッテだった。楽天から美馬 学投手(藤代高出身)がロッテへ、ロッテから鈴木 大地内野手(桐蔭学園出身)が楽天へとそれぞれ移籍し、トレードのような格好となった。また、ロッテはソフトバンクから福田 秀平外野手(多摩大聖ヶ丘出身)も獲得しており、FAでの入退団で見るとプラス1人だった。
2017年の日本ハムはソフトバンクから鶴岡 慎也捕手(樟南出身)が入団し、増井 浩俊投手(静岡高出身)がオリックスへ、大野 奨太捕手(岐阜総合学園出身)が中日へと、両選手が移籍している。FAによる移籍だけで見るとマイナス1人となった。2015年の西武も、脇谷 亮太内野手(柳ヶ浦出身)が退団して巨人へ、広島から木村 昇吾内野手(尽誠学園出身)を獲得した。
セ・リーグでは2014年のヤクルトが直近となる。ロッテから成瀬 善久投手(横浜高出身)、日本ハムから大引 啓次内野手(浪速出身)を獲得。一方で、相川 亮二捕手(東京学館出身)が新天地・巨人へと移籍した。
2013年には巨人とソフトバンク、中日の3球団に出入りがあった。巨人は広島から大竹 寛投手(浦和学院出身)と、西武から片岡 治大内野手(宇都宮学園出身)を獲得した一方で、小笠原 道大内野手(暁星国際出身)が中日へと移籍している。ソフトバンクは、中日から中田 賢一投手(八幡高出身)、日本ハムから鶴岡 慎也が入団し、山崎 勝己捕手(報徳学園出身)がオリックスへ移籍した。中日は小笠原の入団、中田の退団がそれぞれあった。
2012年は3人の移籍選手が生まれたが、いずれもオリックスが絡んでいた。日高 剛捕手(九州国際大付出身)が阪神へ、寺原 隼人投手(日南学園出身)がソフトバンクへ移籍するも、阪神から平野 恵一内野手(桐蔭学園出身)を獲得している。
2011年には巨人と横浜(現・DeNA)、ソフトバンクの3球団に出入りがあった。巨人は横浜から村田 修一内野手(東福岡出身)、ソフトバンクから杉内 俊哉投手(鹿児島実出身)を獲得。一方で、鶴岡 一成捕手(神港学園出身)がDeNAへ、サブローこと大村 三郎外野手(PL学園出身)がロッテへと移籍している。横浜は村田が退団するも、鶴岡に加え、中日から小池 正晃外野手(横浜高出身)も獲得した。ソフトバンクは杉内が退団するも、西武から同じ左腕の帆足 和幸投手(三井高出身)が入団した。
2010年は、横浜が日本ハムから森本 稀哲外野手(帝京出身)を獲得し、内川 聖一内野手(大分工出身)がソフトバンクに移籍した。横浜は2008年にも出入りがあり、阪神から野口 寿浩捕手(習志野出身)が入団し、相川はヤクルトに移籍した。
このように2008年からFAによる出入りのあった球団は延べ18球団にも上った。特に2010年代は2016年と2018年をのぞく8年間で同一年度、同一球団におけるFA選手の入退団があった。
●2023年
オリックス(入:西川 龍馬/退:山﨑 福也)
●2022年
●2019年
楽天(入:鈴木 大地/退:美馬 学)
ロッテ(入:美馬 学/退:鈴木 大地)
●2017年
●2015年
西武(入:木村 昇吾/退:脇谷 亮太)
●2014年
ヤクルト(入:成瀬 善久、大引 啓次/退:相川 亮二)
●2013年
巨人(入:大竹 寛、片岡 治大/退:小笠原 道大)
ソフトバンク(入:中田 賢一、鶴岡 慎也/退:山崎 勝己)
中日(入:小笠原 道大/退:中田 賢一)
●2012年
オリックス(入:平野 恵一/退:日高 剛、寺原 隼人)
阪神(入:日高 剛/退:平野 恵一)
●2011年
巨人(入:村田 修一、杉内 俊哉/退:鶴岡 一成、大村 三郎)
ソフトバンク(入:帆足 和幸/退:杉内 俊哉)
※横浜は12年からDeNAへ
●2010年
横浜(入:森本 稀哲/退:内川 聖一)
●2008年
横浜(入:野口 寿浩/退:相川 亮二)