東北で無双・青森山田、「ノーヒッター」含む2枚看板に絶好調1年生打者を擁し、投打に充実＜明治神宮大会出場校紹介＞

第54回明治神宮野球大会が15日に開幕を迎える。今年の秋の東北を制したのは青森山田（青森）だった。県内のライバル、八戸学院光星を青森大会でも東北大会でも決勝で破って8年ぶり2回目の明治神宮大会の切符をつかんだ。東北では「無敵」を誇ったチームを紹介する。

投打にわたり圧倒して優勝
青森大会では圧倒的な力を誇り勝ち進むと、決勝で県内のライバル・八戸学院光星にも快勝して青森を制した。東北大会でも投打にわたる強力な戦力を発揮。初戦（2回戦）こそ延長13回タイブレークの末に逆転サヨナラゲームとなったが、その後は3試合で失点がわずかに1と、投手力を武器に優勝まで上り詰めた。決勝では、八戸学院光星相手に先発・櫻田 朔投手（2年）がノーヒットノーランを達成。強さを誇った象徴でもあった。

★青森県大会の戦績
2回戦　14－２　八戸工（5回コールド）
3回戦　8－1　弘前東（7回コールド）
準々決勝　8－3　八戸工大一
準決勝　3－1　弘前学院聖愛
決勝　7－4　八戸学院光星

★東北大会の戦績
2回戦　9－8　羽黒（山形）※延長13回タイブレーク
準々決勝　5－1　鶴岡東（山形）
準決勝　4－0　一関学院（岩手）
決勝　3－0　八戸学院光星（青森）

チーム防御率1点台の投手力
東北大会は投手力を誇って優勝したといっても過言ではない。背番号1の関 浩一郎投手（2年）、背番号10の櫻田 朔投手（2年）、背番号11の菊池 統磨投手（1年）の右腕3人が登板し、チーム防御率は1.12。関と櫻田がともに1試合ずつ完投勝利を挙げている。
183センチの櫻田は真上から振り下ろす速球派で最速は144キロ。100キロ程度の大きなカーブを持ち、緩急をつけたコンビネーションで打ち取っていく。スライダーも交ぜ、速球をより速く見せることができる。青森大会決勝で八戸学院光星打線に先発6回無失点も直球主体で8安打された反省を生かして、東北大会決勝は同じ相手に緩急をつけた投球でノーヒットノーランを達成した。
185センチの関はテークバックで右腕を真後ろに引くフォームで、コントロールの良さが武器。130キロ台後半の直球と大きいカーブと曲がりの鋭いスライダーで三振が取れる。東北大会準決勝の一関学院戦では2安打12奪三振。三塁を踏ませず完封勝利を挙げた。

最初の打席で勝負強い4番原田と絶好調の1年生がけん引
打線の中心は4番に座る原田 純希内野手（2年）。東北大会の打率は17打数6安打の.353で、打点はチーム一の6を誇った。実は、青森大会準々決勝から東北大会決勝まで7試合連続で第1打席に安打を放っている。東北大会の準々決勝から3試合連続で1回に得点しているが、すべて原田の打点が絡んでいる。170センチながら、がっしりした体つきでパンチ力も魅力。最初の打席で結果を出し、4番としてチームをリードしてきた。
その他、6番の伊藤 英司内野手（1年）が12打数6安打の打率.500でチームトップ。1番の佐藤 洸史郎外野手（1年）も17打数7安打で打率.412と好調で、今秋は県大会初戦から公式戦全9試合で安打をマークして、35打数16安打、打率.457を誇る。5番 蝦名 翔人内野手（1年）は、県大会決勝で代打3ランを放つと、東北大会からはスタメン出場。初戦の羽黒戦で「2戦連発」のソロ本塁打を放つなど、1年生の活躍が目立った。
青森、東北では強さを誇った青森山田。明治神宮大会では、星稜（北信越＝石川）と広陵（中国＝広島）の勝者と初戦で対戦する。投打にわたる充実した戦力を武器に、神宮の舞台でもその強さを見せつける。
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