ロッテの18年ドラフト組では、山口と小島が投打の柱に
10月26日にドラフト会議が開催される。野球界では、「ドラフトの成否は5年、10年経たないと分からない」とよく言われる。今シーズンが5年目のシーズンとなる2018年ドラフト指名選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団別で振り返ってみたい。
ロッテは2018年のドラフト会議で3球団競合となった藤原 恭大外野手(大阪桐蔭出身)の当たりくじを引き当て、交渉権を獲得した。その藤原は高卒ルーキーながら開幕戦で「1番・センター」としてスタメン出場。プロ初安打も記録した。しかし4月上旬に登録を抹消されてから1軍に再昇格することはなく、1年目は6試合の出場で打率.105にとどまった。
2年目は26試合、3年目は78試合、昨シーズンは49試合と出場機会は得ているものの、レギュラー獲得するには至っていない。5年目の今シーズンはすでにキャリアハイを更新する94試合に出場と結果を残しつつあるが、3球団競合のドラフト1位指名と考えれば物足りない。来シーズン以降はガッチリとレギュラーをつかみたいところ。
野手で結果を残しているのがドラフト4位の山口 航輝外野手(明桜出身)だ。山口は1軍初出場こそ3年目と藤原に遅れを取ったが、78試合の出場で9本塁打を放ちスラッガーとしての片鱗を見せた。昨シーズンは102試合の出場で16本塁打。今シーズンもここまで109試合の出場で、14本塁打を記録している。打率は2割4分を超えたことがなく確実性で課題はあるものの、本塁打を量産できるパワーは魅力的。将来的に20本塁打、30本塁打を放つことが期待されている。
投手ではドラフト3位の小島 和哉投手(浦和学院出身)が躍進している。小島は3年目に3完投(2完封)で、自身初の規定投球回到達と2ケタ勝利をマークしブレーク。その年から今年を含めて3年連続で規定投球回に到達し、先発ローテーションの柱となった。今シーズンもここまで8勝をマークしており、佐々木 朗希投手(大船渡出身)や石川 歩投手(滑川出身)が故障で離脱する中で奮闘している。
ドラフト2位の東妻 勇輔投手(智辯和歌山出身)は、中継ぎとして1年目から24試合に登板するなど、キャリアを積んでいたが、昨シーズンはわずか3試合の登板と低迷した。しかし、今シーズンは勝ちパターンの一角を担う試合も増え、34試合の登板でキャリアハイとなる11ホールドをマークしている。来年は確固たる勝ちパターンを狙うシーズンとなる。
<2018年ドラフト>
1位:藤原 恭大(大阪桐蔭)
2位:東妻 勇輔(智辯和歌山ー日本体育大)
3位:小島 和哉(浦和学院ー早稲田大)
4位:山口 航輝(明桜)
5位:中村 稔弥(清峰ー亜細亜大)
6位:古谷 拓郎(習志野)※現在は育成契約
7位:松田 進(國學院久我山ー中央大ーホンダ)※すでに現役を引退
8位:土居 豪人(松山聖陵)
育1位:鎌田 光津希(徳島インディゴソックス)※すでに現役を引退
※数字は2023年10月1日終了時点