米原vs八幡商
米原が秋優勝の八幡商に逆転勝ち!
3失点完投勝利を収めた根元翼
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<第104回全国高校野球選手権滋賀大会:米原4-3八幡商>◇15日◇1回戦◇オセアンBCスタジアム彦根
秋、春と初戦敗退に終わっていた米原が秋優勝の八幡商を下した。
八幡商は速球派右腕の中川翔介(3年)が先発。初回から144キロを計測して3三振を奪うなど、上々の立ち上がりを見せる。対する米原先発の根元翼もスライダーやカーブを上手く織り交ぜ、3回まで八幡商打線を無安打に抑え込んだ。
試合が動いたのは4回裏、1死から3番・山口煌太(2年)がチーム初安打となる中前安打で出塁すると、四球と暴投で2死二、三塁とチャンスを広げる。ここで6番・馬塲脩世(2年)が左前2点適時打を放ち、八幡商が先制点を挙げた。
対する米原はその直後の5回表、2死二、三塁のチャンスを作ると、1番・土川大翔(3年)が右中間を破る2点適時三塁打を放ち、すかさず同点に追いつく。だが、中川もその後に146キロを計測するなどギアを上げ、何とか逆転は阻止した。
八幡商はその裏、2死から1番・西村京次郎(3年)がバントヒットで出塁すると、盗塁で二塁に進む。このチャンスで2番・髙橋和仁(3年)が左越え適時二塁打を放ち、再び八幡商がリードを奪った。
このまま八幡商が逃げ切るかと思われたが、8回表に米原が2本の安打で2死一、三塁のチャンスを作る。ここで5番・髙木大翔(2年)「ストレートが速いので変化球に張っていました」と1ボールからのスライダーを捉えると、左中間を破る2点適時三塁打となり、米原が逆転に成功した。
リードをもらった根元は8回、9回の八幡商の攻撃を3人ずつで抑え、3失点完投。この代で嬉しい公式戦初勝利を飾った。
米原の新谷憲康監督は、「正直、出来すぎですね。根元がよく投げてくれました」とご満悦。力をフルに出し切ったことで、優勝候補の一角を崩してみせた。
一方、八幡商の小川健太監督は、「夏の初戦の難しさを痛感した試合でした。硬さが多少あったのかなと思います」と肩を落とした。秋は快進撃を続けた八幡商だったが、夏は力を発揮することができないままに終わってしまった。
中川は勝負どころで2本の痛打を浴びたが、速球とスプリットを武器に14三振を奪うなど、潜在能力の高さは見せつけた。「この試合でまだ自分のレベルは全然だと思ったので、大学でレベルアップしたいです」と進学志望を表明。4年後のプロ入りに期待がかかる。
(取材=馬場 遼)