FAで獲得競争のオリックス山﨑、今季11勝左腕はセンバツ最多安打記録保持者
山﨑 福也
国内フリーエージェント権(国内FA権)を行使したオリックス・山﨑 福也投手(日大三出身)が話題を集めている。宣言残留を認めているオリックスを含めて、複数の球団が獲得を目指しているという。
山﨑は今シーズン自身初の2ケタ勝利となる11勝を挙げた左腕だが、通算打率.273(22打数6安打)と打撃も優秀。日大三(東京)時代には、2010年の第82回センバツで大会タイ記録となる13安打を放ったほどだ。
初戦で横山雄哉(元阪神)を擁する山形中央(山形)と対戦した。投げては9回4失点の完投勝利、打っては3安打と、まさに二刀流の活躍だった。2回戦の向陽(和歌山)戦でも9回1失点完投勝利に加えて、2安打と2試合連続で、投打で結果を残した。
準々決勝の敦賀気比(福井)戦では、9回完封に加えてホームランこそなかったものの3安打3打点。ちなみに敦賀気比の4番は、1学年下の吉田 正尚外野手(現・レッドソックス)だった。その吉田に対しても3打数ノーヒットと完璧に封じ込めた。
準決勝の広陵(広島)戦では4回2失点で降板。初めて最後まで投げきることができなかった。しかし、打っては4安打1四球2打点と大暴れ。14対9の乱打戦を制す立役者となった。広陵の1番・福田 周平外野手(現・オリックス)には、2打数2安打と打ち込まれたが、先発の有原 航平投手(現・ソフトバンク)に対しては、3打数3安打1四球と打ち込んでいた。
決勝の興南(沖縄)戦では11.1回を投げ7失点(自責5)と粘るも優勝を逃した。打撃では島袋洋奨(元ソフトバンク)からヒットを放ったものの、大会を通じて初めて1安打に終わっている。
全5試合のうち4試合で複数安打を放ち、投げては3試合で完投勝利。疲れがあったであろう決勝でも、延長12回途中まで投げている。この大会で、山﨑はまさに大谷 翔平(現・エンゼルス)のような結果を残していた。
はたして山﨑は打席に立つことが増えるセ・リーグの球団へ移籍するだろうか。それともオリックスを含めたパ・リーグの球団を選択するのだろうか。その決断に注目が集まる。
<第82回センバツ・山﨑福也のヒット数>
1回戦:3本(対山形中央)
2回戦:2本(対向陽)
準々決勝:3本(対敦賀気比)
準決勝:4本(対広陵)
決勝:1本(対興南)
合計:13本