桐光学園vs茅ヶ崎西浜

桐光学園・森 駿太

＜春季神奈川県大会：桐光学園8-0茅ヶ崎西浜＞◇8日◇2回戦◇保土ヶ谷球場

　桐光学園が初戦を迎え、茅ヶ崎西浜に快勝を収めた。

　1回表、4番中村 優太捕手（2年）の適時打で1点を先制。2回表にはバッテリーミスで2点目。3回表には、森 駿太内野手（2年）が右中間へ叩き込むソロ本塁打。5回表には5番緒方 大起内野手（2年）の適時打、6回表にも内野ゴロの間に1点を追加し、7回表には一死三塁のチャンスを作り、4番中村の犠飛、7番野村 柊吾内野手（3年）の適時二塁打、代打・中川 拓海内野手（2年）のライト前適時打で8対0と大きく点差を広げた。

　7回裏、エースの中平 陽翔投手（3年）が三者連続三振に抑え、コールド勝ち発進となった。

　この日は187センチ83キロの大型ショート・森の活躍が光った。第2打席、右中間に入る本塁打となった。この一打に「真芯ではなかったので、こんなに伸びるとは思いませんでした」と高校通算15本塁打となったこの一打に驚きのコメント。冬場は、ウエイトトレーニングに加え、身体操作系など様々なトレーニングに励み、冬を超えて、3キロ増量。「冬のトレーニングがなかったら、入らなかったと思います」と語った。

　その後の打席でもカーブをひきつけて右前安打。外角球にしっかりとおっつけて、レフトへ二塁打と3安打の活躍。

　相手投手の球速は110キロ後半、チェンジアップを駆使する技巧派右腕だったので、速球の対応力は次回以降のチェックになりそうだが、「波のない打撃を心がけています」と語るように、スクエアスタンスで構える姿は無駄な力みがなく、しっかりとボールが見えている。

　また、三遊間の深いゴロに対しても、ダイレクト返球ができており、肩の強さも一級品。深く守り、どの打球に対しても対応ができている。「練習から実戦を意識し、インパクトの瞬間を見極めて守りました」と、意識付けについてもしっかりとしている。

　高校2年の段階でこれほどスケールがあり、技術的な完成度を持ったショートもなかなかいない。全国レベルのショートストップといっていいだろう。

　先発の法橋 瑛良投手（2年）は右スリークォーターから、常時125キロ〜134キロの直球はやや癖球で、120キロ前後のスライダー、カーブをテンポよく投げ分ける技巧派右腕。また最終回に登板した中平は右スリークォーターから常時135キロ〜140キロを連発。球威ある直球は見応えがあった。

（取材＝河嶋 宗一）