試合レポート

彦根東vs波佐見

2017.08.08

開幕戦で彦根東が逆転サヨナラ勝ち

彦根東vs波佐見 | 高校野球ドットコム

波佐見(長崎)vs彦根東(滋賀)

 初回は互いに無得点。99回目の開幕戦は、静かな立ち上がりに見えたが2回、波佐見の4番・内野裕太(2年)の一発で熱戦の火蓋が切られた。

 2回、この回先頭の内野が放った鋭いライナー性の打球は低い弾道のままフェンスを越え、右中間スタンドに突き刺さった。両チーム通じての初安打、今大会第1号で波佐見が先制した。

 1点を追う彦根東はその裏、一死満塁から太田剛志(3年)の犠牲フライで同点とし、勝ち越しを許した3回にも二死一、三塁から吉本孝祐(3年)がレフトスタンドへ逆転の3点本塁打を放つ。先発マウンドを任された増井翔太(2年)は4回に二死三塁のピンチを凌ぐと、5回は三者連続三振。滋賀学園近江から白星を挙げた左腕が持ち味を発揮した。

 2点を追う波佐見は6回、俊足の好打者・村川大介(3年)か二塁打で出塁し、5番・濱田倫(3年)の適時打で生還。7回にも一死一塁から村川大がセーフティバントを成功させる。セーフティバントはほとんどの場合、投手がステップした辺りでバットを寝かせ投球に備えるが、村川大がバントの構えに移ったのはリリース直前。ギリギリまで気配を見せなかったセーフティバントにセカンド・朝日晴人(2年)のベースカバーは間に合わない。第1打席は鋭いサードライナーで第2、第3打席が二塁打と当たっていた1番打者の意表を突く小技などで二死満塁とすると、先制アーチを描いた内野が一、二塁間を破る。二者が生還し、再び波佐見がリードを奪った。

 彦根東は追い詰められた9回、一死一、三塁から朝日の内野ゴロの間に同点に追いつくと、二死一、二塁から4番・岩本道徳(3年)がライト前に適時打を放ちサヨナラ勝ち。途中出場のライト・田中涼(3年)は好送球を本塁に返したが、二塁走者・原晟也(3年)が一瞬速くホームベースに滑り込み、真っ赤に染まったアルプススタンドは喜びを爆発させた。

(文=小中翔太

彦根東vs波佐見 | 高校野球ドットコム
注目記事
第99回全国高等学校野球選手権大会 特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.05.07

【熊本】九州学院が文徳を破って22年ぶり3回目の優勝<RKK旗>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>