横浜商大高vs桜丘
横浜商大高、投打の柱が噛み合って8回コールド勝ち
コールドを決める一打を放った寺松春輝（横浜商大高）
＜春季神奈川県大会：横浜商大高7-0桜丘＞◇8日◇2回戦◇保土ヶ谷球場
横浜商大高が終盤に突き放して8回コールド勝ちを決めた。
横浜商大高は1回裏、一死二塁から3番鈴木 琉生内野手（3年）のレフトへの適時打で1点先制。さらに2回裏も、9番本木 万尋内野手（2年）の適時打で2点目。5回裏、5番福島 永久内野手（3年）の犠飛で3点目を入れる。
なかなか追加点を入れることができなかったが、8回裏、押し出し四球などで2点を追加し、5対0としたあと、寺松 春輝外野手（3年）がライトへ適時二塁打を放ち、2点を入れて、7対0として、コールド勝ちを決めた。
なかなか苦しい試合展開であったが、横浜商大高はやはり各打者の打撃技術が高い。特に4番の寺松は良い打者である。スクエアスタンスで構え、トップからインパクトまで無駄のないスイングをした中距離打者で高校通算10本塁打に達している。
この試合は思い通りの打撃ができなかったが、最後の打席は「とにかく集中して打席に入りました」とシャープなスイングで、打ち返した。こうした打撃は日頃からセンター返しの打撃練習を行って作り上げてきた。横浜商大高の八木澤監督は「左右に長打が打てる選手」と評価が高い選手だったが、ようやく最終打席で持ち味を発揮した。
エース武藤 翔投手（3年）は125キロ前後だが、「自分は三振を取れる投手ではなく、打たせる投手なので」と自分のタイプを認識し、打たせて取る投球に徹する。打たせて取り、走者を出しながらも無失点に抑えた。
「以前まで崩れることはあったのですが、粘り強く投げられるようになったのは成長点だと思います」
また八木澤監督は「今年の投手陣で最も試合を作れて、制球力のある投手です。試合を1人で任せることができるようになりました。長い回を投げられるようになったのが成長点だと思います」と語る。
投打の柱ががっちりと噛み合って3回戦進出の横浜商大高。シード獲得まであと1勝だ。
（取材＝河嶋 宗一）
