3年生野手から3人のドラ1が誕生!西武2位スラッガーが即戦力で活躍

 野手では4年生以上に3年生野手がインパクトを残していました。2年生の時から代表入りしていた宗山 塁内野手(広陵-明治大-楽天)は攻守に安定していました。遊撃守備は基礎動作がしっかりしており、安定してアウトを重ね、打撃では器用に広角に打ち分けており、計算が立つショートでした。大学4年は怪我もあって代表入りは逃しましたが、4年秋に進化した姿を見せ、即戦力でも活躍できる予感がしました。5球団の競合の末、60試合に出場して、57安打を記録しています。守備では8失策を喫していますが、154補殺はパ・リーグトップで、即戦力にふさわしい活躍を見せています。

指名を受けた渡部(大商大-西武)

 西川 史礁外野手(龍谷大平安-青山学院大-ロッテ)は3年春にリーグMVPを記録し、大学選手権でも本塁打を放ち、勢いに乗ったまま合宿に臨みました。古謝投手から打った瞬間、本塁打と確信できる当たりを放ち、その一発が評価されて、そのまま代表入り。さらに主軸を打つまでに評価されました。佐々木 泰内野手(県岐阜商-青山学院大-広島)は身体能力が高く、パワフルな打撃と強肩が光る三塁守備を見せていました。荒削りながらスラッガーとしての素質を見せていました。

 渡部 聖弥外野手(広陵ー大阪商業大-西武)はメンタル的なブレが少なく、落ち着いて打席に入っていて、的確にミートできる打撃技術の高さは際立っていました。その後、渡部選手は最終学年となった昨年も大学代表の主軸として活躍しますが、簡単には打ち取れない凄みを発揮していました。ドラフト2位となりましたが、34試合で136打数45安打、4本塁打、17打点、打率.331、OPS.840と同級生3人どころか、当時の大学日本代表の野手の中では最も打撃成績が良い選手です。怪我で離脱していますが、先日、二軍戦で復帰しました。7月以降は再び一軍の戦力として活躍してほしいと思っています。

 23年の大学代表の選手たちは当時のドラフトの主役となりましたが、今年の大学日本代表候補合宿の内容を見ても、今年も大学生が主役になりそうなパフォーマンスを見せています。今年はどんな選手が選ばれるのか楽しみです。

<23年大学日本代表のその後>

※は当時3年生以下

【投手】

下村 海翔(九州国際大付-青山学院大-阪神)23年ドラフト1位

木村 仁(北九州-九州共立大-日本新薬)

細野 晴希(東亜学園-東洋大-日本ハム)23年ドラフト1位

村田 賢一(春日部共栄-明治大-ソフトバンク)23年ドラフト4位

常廣 羽也斗(大分舞鶴-青山学院大-広島)23年ドラフト1位

蒔田 稔(九州学院-明治大-JFE東日本)

草加 勝(創志学園-亜細亜大-中日)23年ドラフト1位

岩井 俊介(京都翔英-名城大-ソフトバンク)23年ドラフト2位

武内 夏暉(八幡南-国学院大-西武)23年ドラフト1位

上田 大河(大商大-大阪商業大-西武)23年ドラフト2位

古謝 樹(湘南学院-桐蔭横浜大-楽天)23年ドラフト1位

【捕手】

宮崎 恭輔(国学院久我山-慶応義塾大-パナソニック)

有馬 諒(近江-関西大-ENEOS)

進藤 勇也(筑陽学園-上武大-日本ハム)23年ドラフト2位

【内野手】

廣瀬 隆太(慶応-慶応義塾大-ソフトバンク)23年ドラフト3位

熊田 任洋(東邦-早稲田大-トヨタ自動車)

辻本 倫太郎(北海-仙台大-中日)23年ドラフト3位

上田 希由翔(愛産大三河-明治大-ロッテ)23年ドラフト1位

※佐々木 泰(県岐阜商-青山学院大-広島)24年ドラフト1位

※宗山 塁(広陵-明治大-楽天)24年ドラフト1位

※宮下 朝陽(北海-東洋大4年)

【外野手】

中島 大輔(龍谷大平安-青山学院大-楽天)23年ドラフト6位

天井 一輝(広島商-亜細亜大-NTT西日本)

宮崎 一樹(山梨学院-山梨学院大-日本ハム)23年ドラフト3位

※西川 史礁(龍谷大平安-青山学院大-ロッテ)24年ドラフト1位

※渡部 聖弥(広陵ー大阪商業大-西武)24年ドラフト2位

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