シーズンを迎えて、なかには新たな道具を買い揃えて心機一転を試みる選手たちもいるだろう。そんな選手たちに向けて、「少しでも長くプレーを続けてほしい」という思いから、アシックスは新しいタイプのスパイク・NEOCONNECT(ネオコネクト)を生み出した。
阪神・近本光司外野手(社高校出身)が開発に携わった一足としても発売されたばかりのスパイクで、大きな特徴が2つある。
・前足部分が金具歯、かかと部分が樹脂スタッドという新しいハイブリッドソール
⇒すでに販売されているGOLDSTAGE I-PRO MA 3(ゴールドステージ アイプロ MA 3) をヒントに、金具歯の形状や配置を決定。加えて近本選手の助言からサブスタッドを搭載することで、加速と適度な回転動作ができるように設計。
さらにオールスタッドモデルであるGOLDSTAGE I-PRO FANG(ゴールドステージ アイプロ ファング)のソールからもヒントを得て形状を決定。足への衝撃を緩衝させながら、パフォーマンスに影響がないようにさせたことで、足への負担をできるかぎり軽減させるスパイクが実現した。
・アッパー部分にやわらかな2種類の人工皮革を採用
⇒耐久性を考慮しながら、つま先部分は、足のゆびの動きに合わせてある程度自由度を持たせるために伸縮性のある素材を使用 。中足部分はねじれを防止するために、伸縮しない素材にするといった部位によって素材を使い分け。パフォーマンスに繋げられるように工夫を凝らした。
これまでにあまりなかったハイブリッドスパイクだが、このスパイクの体験会に参加した江東ライオンズの選手たちは履いた瞬間に、大きな違いを感じているようだ。
「ちょっと履いただけでも、軽さが全然違うように感じます。かかと部分が金具歯ではなくて、樹脂スタッドだからかもしれないですが、それだけも違う感じがします」
「普段履いているスパイクよりも軽く感じます。自然と前傾姿勢になれるような感覚がして、スムーズに前へ足が踏み出せそうなので、いつもより素早くプレーができそうです」
選手たちはその後、アジリティトレーニングやキャッチボール、ケースバッティングと半日近くネオコネクトを履きながら練習をこなした。すると、ネオコネクトの機能性を体感した多くの選手が驚きを感じていたのが明らかだった。
「普段のスパイクはすべて金具歯なので、実は練習が終わると足裏が結構痛いと感じるんです。特につま先やかかと部分は痛みを感じていましたが、ネオコネクトはかかと部分が樹脂スタッドなので足あたりがやわらかい。なので、足裏は痛くないし、負担が少ないので結構楽です。踏ん張れるし、足運びや体の切れも軽いので、めちゃくちゃ良いなと感じました」(ファースト・増野陽生)
「かかと部分の樹脂スタッドは、あまり滑ることもなく、動きやすいです。つま先重心になっているので、一歩目から踏み出すときに動かしやすい。加えてスパイク自体が軽いので、初速から全然違うと思います」(センター・川田照也)
「一番感じたのは軽さ。激しい動きをしてもしっかりブレーキがかかります。しかもかかとが樹脂スタッドなので負担が少なくて、あまり痛みがない。プレーの一歩目から速く動ける感覚です。足への負担が少なく、とにかく楽なので、プレーの質も全然変わると思います」(ファースト・上野結正主将)
実際、体験会終了後、普段のスパイクに戻った上野は「全然違いますね。ネオコネクトの時は足が楽で、足への負担が少なく感じました」と語り、改めてネオコネクトの性能を噛みしめていた。
他にも「かかとが樹脂スタッドなので楽だし、素足みたいに違和感が少ない」や、「普段のスパイクよりも、シュッとしていてフィットしている」など、さらには「投球動作の踏み出した時に、普段以上に踏ん張れている感覚があった」とさまざまな声が聞こえてきた。
わずか半日の短い時間でも称賛の声が止まないネオコネクト。これから集大成の夏が控える高校野球界。ケガをしてしまえば、ベストなプレーを発揮することは難しい。であれば、ケガを防ぐ努力も、選手たちがやるべきことである。その取り組みのひとつとして、ネオコネクトは貢献してくれるだろう。
新たなスパイクを買おうとしている球児たちは、ぜひ一度体験してみてほしい。