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【11月時点の完全予想】センバツ出場32校はどこになる!? 関東・東京の最後の一枠はディフェンス力、近畿、九州は地域性重視か

2023.11.22


間木歩(報徳学園)、森駿太(桐光学園)

来年春のセンバツ選考の重要資料となる秋季高校野球の地区大会が終わり、各地区の優勝チームによる明治神宮野球大会も終了した。

24年の第96回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)は3月18日に開幕を迎え、注目の出場校の選考は1月26日に予定されている。来年のセンバツ出場32校はどんな顔ぶれとなるのか。地区大会の結果を踏まえ、一般枠、神宮枠の出場校を予想してみたい。(★は有力、△はやや有利)

【北海道】=1枠
優勝 ★北海
準優勝 東海大札幌

優勝した北海で、ほぼ決まりだろう。3年連続センバツ出場を狙ったクラーク記念国際にも準々決勝でコールド勝ちするなど強さを誇った。21年以来、3年ぶり14回目の出場が有力視される。

【東北】=3枠
優勝 ★青森山田(青森)
準優勝 ★八戸学院光星(青森)
4強 一関学院(岩手)△学法石川(福島)

今年から出場枠が2から3に増えた。例年なら決勝進出校の2校がほぼ選ばれていたが、今年はもう1枠の選考に注目される。優勝した青森山田、準優勝の八戸学院光星は投打に戦力が充実。青森県勢2校にはなるが、選出に異論はないだろう。

残り1枠は4強に入った一関学院学法石川の争いとなりそう。学法石川は秋田1位の金足農、宮城1位の聖和学園に勝利したことがプラスのポイントになる。一関学院は近年レベルが上がっている岩手で優勝。安定した戦いで勝ち進んだが、投打ともに迫力がやや足りない面も否めない。拮抗した争いとなるが、2県の優勝チームを破った戦力が評価されて、学法石川が選出される可能性が高いとみた。

【関東・東京】=6枠(関東4、東京1、地区問わず1)
<関東>
優勝 ★作新学院(栃木)
準優勝 ★山梨学院(山梨)
4強 ★常総学院(茨城)★健大高崎(群馬)
8強 帝京三(山梨)花咲徳栄(埼玉)中央学院(千葉)△桐光学園(神奈川)
<東京>
優勝 ★関東一
準優勝 創価

例年注目度の高い地区で、今年も票が割れそうだ。関東4枠は優勝した作新学院をはじめ、4強に入った山梨学院常総学院健大高崎の選出は堅いだろう。東京優勝の関東一も東京1枠選出は間違いないと思われる。関東・東京でプラス1枠がどこになるのか、激戦が予想される。

関東で8強に入ったなかでは、関東大会の戦いぶりからは強豪・横浜(神奈川)に打ち勝ち、常総学院とも前半は互角の戦いを演じた花咲徳栄と、準優勝した山梨学院と延長戦の激戦を演じた桐光学園の争いか。東京準優勝の創価は防御率が4点台で投手力がやや劣る。花咲徳栄も強豪相手の試合だったとはいえ防御率は7点台。桐光学園はエース法橋 瑛良投手(2年)が1人で2試合を投げ抜き、防御率は1点台。打力型のチームより、守り型の安定したチームが選出される傾向も考えると、桐光学園がほんの少しリードしているように思える。

【北信越】=2枠+神宮枠1
優勝 ★星稜(石川)
準優勝 ★敦賀気比(福井)
4強 △日本航空石川(石川)北陸(福井)

北信越は例年通りの2枠に加え、明治神宮大会で星稜が優勝したため、「神宮枠1」が与えられ、3枠となる。決勝に進んだ星稜敦賀気比の選出は堅い。決勝では延長戦にもつれ込む激戦だっただけに、どちらかが落選する理由が見当たらない。残る1校は4強に進んだ日本航空石川(石川)と北陸(福井)の争いとなりそうだ。

北陸は福井大会で敦賀気比を接戦の末に下し、決勝で福井商に圧勝して優勝。北信越大会では2試合とも1点差勝利と勝負強さを発揮して4強に入った。対する日本航空石川は石川大会決勝で星稜に敗れたが延長11回の激戦を演じた。北信越大会でも準優勝した敦賀気比とも延長戦の末に敗れている。この戦いぶりから、僅差ではあるが日本航空石川が実力で勝ると判断される可能性が高いと見る。

【東海】=3枠
優勝 ★豊川(愛知)
準優勝 ★愛工大名電(愛知)
4強 △宇治山田商(三重)藤枝明誠(静岡)

東海は今年から1枠増えて3枠となった。優勝した豊川、準優勝の愛工大名電は愛知勢2校となるが、実績と話題性からも選出は間違いないと思われる。注目は3枠目だが、4強に残った藤枝明誠宇治山田商の争いとなりそう。藤枝明誠県立岐阜商(岐阜)に快勝したが、愛工大名電には力負けを喫した。宇治山田商は中京(岐阜)に打ち勝ち、優勝した豊川相手に2点差リードの9回裏に逆転サヨナラ負けしての1点差の敗退。豊川を最も苦しめたチームとも言え、宇治山田商に軍配が上がるのではないかとみている。

【近畿】=6枠
優勝 ★大阪桐蔭(大阪)
準優勝 ★京都外大西(京都)
4強 ★京都国際(京都)★耐久(和歌山)
8強 履正社(大阪)須磨翔風(兵庫)△報徳学園(兵庫)△近江(滋賀)

近畿は従来通りに6枠。優勝した大阪桐蔭をはじめ、京都外大西京都国際耐久の4強が選出されることに異論はないだろう。8強に残った4チームから2チームが選出されることになりそうだが、優勝した大阪桐蔭に1点差で敗退し、一番善戦した報徳学園がまず選出されると思われる。もう1枠は、同じ兵庫県から選出は厳しくなりそうな須磨翔風をのぞき、近江履正社の争いとなりそう。近江は2試合で失点は1。敗れた京都国際に1点を奪われただけだった。一方の履正社は、敗れた京都外大西に10失点を喫した。初戦で8得点、準々決勝で7得点を挙げるなど打力は十分だが、守備力ではやや劣り、大味な戦い方ではあった。打力ではやや劣るが、堅実な試合運びを演じた近江がやや有利。大阪から2校選出となる地域性も加味し、近江の選出を予想する。

【中国】=2枠
優勝 ★広陵(広島)
準優勝 ★創志学園(岡山)
4強 高川学園(山口)宇部鴻城(山口)

【四国】=2枠
優勝 ★高知(高知)
準優勝 ★阿南光(徳島)
4強 明徳義塾(高知)鳴門(徳島)

従来は中国と四国と合わせてプラス1枠があったが、今年はなくなり、中国、四国それぞれ2校ずつの選出となる。どちらの地区も決勝に進んだ2校が選出されそう。

中国では全国でも優勝を狙えそうな戦力を誇る広陵に、東海大相模(神奈川)で全国優勝の経験を持つ、門馬敬治監督率いる創志学園の選出は堅いと思われる。

四国は高知と徳島のそれぞれ同県同士の準決勝で勝利した高知阿南光。ともに実績あるチームに勝利しての決勝進出で、戦力的にも問題ないと評価されるだろう。

【九州】=4枠
優勝 ★熊本国府(熊本)
準優勝 ★明豊(大分)
4強 ★神村学園(鹿児島)★東海大福岡(福岡)
8強 大分舞鶴(大分)日南学園(宮崎)唐津商(佐賀)延岡学園(宮崎)

九州は従来通りの4枠。例年通りに4強に進んだ熊本国府明豊神村学園東海大福岡の選出となりそう。熊本国府は九州の雄でもある明豊を破っての初優勝で話題性も十分。今夏4強の神村学園は、前チームから残る選手が多く、九州大会で優勝してもおかしくない戦力を持っている。東海大福岡も激戦を制して勝ち上がるなど粘り強さを持つ。

サプライズの逆転選出があるとすれば、優勝した熊本国府に準々決勝で延長10回タイブレークの末に逆転サヨナラ負けした大分舞鶴の選出か。しかし、地域性から明豊と同県であり、福岡を外したくない思惑も働くものと思われる。4強がそのまますんなり選出される流れで落ち着くだろう。

過去、数々の驚きのサプライズ選出もあったセンバツ選考会。来年1月26日はどんなドラマが用意されているのだろうか。

この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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2 Comments

  1. HOT

    2023-11-21 at 9:10 PM

    福島大会3位の学法石川と岩手1位の一関学院
    県1位の方を選ぶ気がする

  2. 匿名

    2024-01-26 at 5:46 PM

    四国は、なんで、4校出られ無いのですか?

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