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2024年 高校生注目野手14人!スラッガーは国際色豊か! 東京の「超進学校」に大型二刀流選手が!

2023.11.01


来年の注目高校生を紹介する本企画。投手編に続いて今回は野手を紹介したい。
2024年注目高校生「投手編」前編を読む
2024年注目高校生「投手編」後編を読む
今年の高校生野手の特徴は、国際色豊かなスラッガーが世代トップにいることだ。

まず紹介したいのは、中学時代から注目されてきたラマル ギービン ラタナヤケ内野手(大阪桐蔭)。スリランカ出身の両親を持つ大型スラッガーで、現在、高校通算25本塁打。近畿大会準々決勝の報徳学園戦では来年のドラフト候補に挙がる今朝丸 裕喜投手(2年)から勝ち越し適時打を放つ活躍を見せた。前チーム時から、好投手との対戦が続き、なかなか結果を出せないでいたが、最上級生になった今、大きな結果を生もうとしている。守備が強化されれば、ロマン型のスラッガーとして人気になるのではないか。

東海大会初優勝を成し遂げた豊川のスラッガー・モイセエフ ニキータ外野手は、両親がロシア人の左打ちスラッガー。東海大会準決勝の宇治山田商戦では5打数4安打の活躍をみせた。東海大会通して、打率.625をマークしている。トップがしっかりと決まり、力強いスイングで広角に長打を打てて、打撃フォームの崩れが見られない。このままパワーアップして、来年出場が有力なセンバツで活躍を見せれば、一気に世代上位の評価を受けそうだ。

他にも楽しみなスラッガーが多い。石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)は関東大会の横浜戦で通算18本塁打目となる2ラン。関東大会2試合で6打数5安打3四球と大当たりだった。ダイナミックな動きを見せる守備は確実性に課題はあるが、NPBスカウトが好む「右の大型遊撃手枠」。来年のドラフトでも上位は有り得る。
同じ埼玉では三井 雄心内野手(浦和学院)も高校通算30本塁打を数えるスラッガー。父は西武の投手として活躍した三井 浩二氏。父に続き、プロ入りも期待できる。関東大会に
出場した昌平の山根 大翔内野手(2年)もスラッガーとして高く評価されている。

専大松戸の中山 凱捕手は、この秋からショートから捕手へ転向した。速球投手にたいしての対応力も高く、関東大会では149キロ右腕の小林 芯汰投手から二塁打含む2安打を記録。もともとショートとしても安定感のある守備、強肩が光っていたが、捕手としてもスローイングタイム1.9秒台を記録している。遊撃手、捕手どちらも高い守備力を発揮しているのはかなりの強み。打撃面でさらにパワーアップすれば、もっと注目を浴びるのではないか。

東大進学者輩出する進学校に全国レベルのスラッガーが!
今年の東海大会に出場した寺井 広大内野手(神村学園伊賀)も三重県を代表する大型スラッガーとして注目されている。
夏の甲子園ベスト4に続いて、九州大会4強入り。来年の選抜が有力になった神村学園正林 輝大外野手も高速スイングで強烈な打球を放つ。夏の甲子園でも活躍をみせている。

関東大会ベスト4の健大高崎には強肩強打の箱山 遥人捕手がいる。リストの強さを生かした打撃が持ち味だ。この世代の高校生捕手では上位に入る力量がある。田中 陽翔内野手もスケール感の大きい打撃を見せてくれる。守備も強肩が光るが、まだ公式戦では驚くような活躍は少ない。田中は下級生の時から高卒プロ入りを目指していたが、それに相応しい成績を残すことができるか。同じ大型遊撃手としては、187センチの森 駿太内野手(桐光学園)にも注目したい。この秋は夏の大会中に負傷した足の状態を考慮して、一塁を守ったが、来年にはショートとして戻ることを決意していた。高校通算25本塁打の長打力、強肩が光る守備、そしてベースランニングの速さと走攻守三拍子揃っている。

東京では1年時から甲子園に出場したスラッガー・片井 海斗内野手(二松学舎大附)に注目。センバツ出場は厳しくなったものの、春季都大会での活躍に期待したい。また、関東一のスラッガー・髙橋 徹平内野手(2年)は高校通算37本塁打を記録している。関東一は都大会準決勝まで進出している。都大会優勝を決めることができるか。

ここまで強豪校の選手を紹介してきたが、来年、メディアから大きく取り上げられそうなのが森井 翔太郎内野手(桐朋)だ。桐朋といえば、東大進学者もいる超進学校。投げては145キロ、打者としても本塁打量産。森井は「プロにいくのに、進学校、強豪校も関係ない」と語るように強烈なプロ意識を持つだけの能力の高さはある。

ここまでは秋の段階で目立った選手たちをピックアップした。冬を越えて大きくパワーアップする選手がでてくるだろう。しっかりと取り上げていきたい

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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