<関西学生野球連盟 令和7年度春季リーグ戦 第4節1回戦:関西学院大8-4関西大>◇5日◇ほっともっとフィールド神戸

 3連覇を狙う関西学院大が開幕5連勝。16安打8打点の猛攻で関西大投手陣を攻略した。

 打線を牽引するのが1番左翼の中川 将心外野手(3年=広陵)。4打数4安打2四球と全打席出塁を果たした。

 今季全体で見ても全ての試合でマルチ安打を記録しており、21打数14安打で打率は驚異の.667。青地 斗舞(同志社大)が2021年秋にマークした打率.520のリーグ最高打率を大幅に更新するペースで打ち続けている。

「自分が塁に出たら、点に絡むので、『塁に出る』という気持ちが自然にヒットが出る感じで良かったと思います」と語った中川。この日は3度も本塁に生還しており、「素晴らしい1番バッターですね」と本荘 雅章監督も絶賛する働きぶりだ。

 広陵では2学年上の宗山 塁内野手(楽天)や渡部 聖弥外野手(西武)らに混じって1年生から公式戦に出場。3年春には1番中堅で甲子園出場を果たしている。同期には内海 優太外野手(明治大)、1学年下には真鍋 慧(大阪商業大)がいた。

 関西学院大でも1年春からリーグ戦に出場して、レギュラーを掴みつつあったが、「ちょっと野球に集中していないところがあって…」と昨秋は出場なし。チームが連覇を果たす中で、自身は蚊帳の外だった。

 それでも今年は上級生の自覚が芽生えて心機一転。「プロ野球選手になりたいので、今のままではダメだと思いました。結果を出すためには練習しないといけない」と目の色を変えて練習に打ち込んだ。

 冬場にはトップの位置を以前より低くする打撃フォームに改良。これが功を奏して、ここまで結果を残している。

「(打率は)試合が終わってみたら意識しますけど、打席の中では何も考えないで謙虚に野球をするだけです」と語る中川。最終的にはどれだけの数字を残すだろうか。