6月27日(金)~29日(日)まで3年連続の福島県泉崎村での開催となった致知出版社プレゼンツ体育会ナビカップ関東JUNKOオールスター大会2025が閉幕した。そんな今大会を振り返りたい。

東都選抜Aチームが初優勝!投手力の高さが見えた各チームの戦いぶり

過去3大会は東京六大学選抜が優勝してきたこの大会。しかし、東京六大学選抜を破り、初優勝を果たしたのが東都選抜Aだ。東都1部に所属する6チームで編成された東都選抜Aは、予選リーグで東京六大学選抜と神奈川選抜と対戦。

東京六大学選抜戦は、先発の国士館大学の田崎快俊(3年・花巻東出身)と専修大学の多賀谷直輝(2年・専大松戸出身)が好投。1対1のまま迎えた9回に日本大学の野村柊吾(2年・桐光学園出身)のタイムリーで勝ち越して逃げ切る。神奈川選抜戦では、帝京大学の高橋一斗(3年・帝京出身)と地元福島県出身の東洋大学・金子直央(3年・福島商出身)の好投で2対0と勝利した。

決勝で対戦した東都選抜B(東都2部以下編成)は、3年連続の決勝進出。予選リーグでは北関東選抜と新関東選抜相手に充実の投手陣で決勝に勝ち上がった。

北関東選抜戦は、日本体育大学の常世遥斗(2年・日体大荏原出身)の先制タイムリーで逃げ切り。新関東選抜戦では、三味雅季(3年・札幌光星出身)と原口武琉(3年・東海大市原望洋出身)の東海大学コンビがそれぞれ3回無失点と好投。引き分けに持ち込み、安打数の差で決勝に進出した。


△最優秀投手賞を受賞した日本大学・赤岩稜太朗

東都リーグ1部のプライドと、2部以下の下克上をかけた戦いは中盤まで手に汗握る投手戦に。東都選抜Bは小刻みな継投に対して、東都選抜Aチームは昨年1年生で9ブロック大会を経験した日本大学・赤岩稜太朗(2年・日大明誠出身)が好投を見せる。

均衡が破れたのは6回。満塁のチャンスで中央大学の村田慶二(3年・大崎出身)がセンター前へ適時打で先制。その後、日本大学・橋本元気(2年・日大明誠出身)と細田晃誠(3年・佐野日大出身)の適時打などでリードを広げた東都選抜Aチームが初優勝を飾った。

なお先制打を放った村田は最優秀選手賞。7回途中までを無四球、無失点と好投した赤岩は最優秀投手賞を受賞した。

決勝進出を逃した4チームにも好投手がそろう。東京六大学選抜は、村越仁士克(3年・日本文理出身)が神奈川選抜戦で6回1失点と好投。その神奈川選抜では廣澤良祐(2年・常総学院出身)が東京六大学選抜相手に4回1失点と好投した。

北関東選抜は東都選抜Bに好投した宇都宮大学・瀬川恵介(3年・大館鳳鳴出身)のほかにも、筑波大学医学群の濱谷翔真(5年・県千葉出身)が2試合リリーフで好投。医学部所属選手も力を発揮した。新関東選抜は東都選抜B相手に8回1失点と好投した国士舘大学世田谷・大野真太朗(3年・習志野出身)が光った。9月に開催の清瀬杯にチームは出場が決まっており、その投球に期待したい。


△最優秀打者賞を受賞した高崎健康福祉大学・木村将彪、1年生ながら強烈なインパクトを残した

打者では、北関東選抜の高崎健康福祉大学・木村将彪(1年・市太田出身)が全3試合で計6安打を放ち、最多安打で最優秀打者賞を受賞。1年生のフレッシュな活躍は大きなインパクトを残した。

また、5安打を放った亜細亜大学・井関泰来(3年・中央学院出身)は今春の関東大会でも本塁打を放っており、今後も注目の選手。東京六大学選抜の明治大学・鳥越駿太郎(3年・桜美林出身)は放った全3安打が長打とそのパワーを見せつけた。

今年は、9ブロック大会とオーストラリア遠征が控えており、選抜される選手も多くなる。この大会もその選考基準となる大会だったこともあり、他にも今後を期待させる選手の活躍が目立った。

学生による大会運営と地域貢献活動、大学生ならではの取り組み

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