星稜OBでは7人が現役プロ選手で、ヤクルト内山が奮闘中
第105回全国高校野球選手権記念大会(以下、夏の甲子園)が開幕した。全国47都道府県から49校が参加するが、その代表校にはどのようなOB(NPBもしくはMLB)が在籍していたのだろうか。地区ごとに主なOBを振り返ってみたい。
北信越地区からは大会初日に惜敗した上田西(長野)をはじめ、東京学館新潟(新潟)、富山商(富山)、星稜(石川)、北陸(福井)の5校が出場している。
このなかで、NPBで現役としてプレーしているOBがもっとも多いのは星稜だ。かつては小松辰雄(元中日)や松井秀喜(元巨人ほか)を輩出した名門校は2023年シーズンも7人がNPBでプレーしている。
野手は楽天・島内 宏明外野手、巨人の北村 拓己内野手、山瀬 慎之助捕手、ヤクルト・内山 壮真捕手の4人となる。
そのなかでも最も実績を残しているのが、2021年に打点王、昨年は最多安打のタイトルを取った島内だろう。しかし2年連続のタイトルホルダーとなり順風満帆だった島内だが、今年は苦しんでいる。61試合の出場で打率.177(181打数32安打)とらしくない数字。7月上旬に登録を抹消された。
巨人の北村と山瀬はともに2軍が主戦場となっている。北村は1軍で8試合に出場したが、打率.091(11打数1安打)と結果を残すことができていない。
一方の山瀬は1軍で5試合に出場したが、高卒4年目の捕手ということもあり5月28日に登録を抹消されてからは2軍で汗を流している。2軍では42試合で打率.288(104打数30安打)、3本塁打、OPS.849と打撃面でしっかり結果を残している。1軍では大城 卓三捕手(東海大相模出身)が正捕手として君臨しており、すぐにレギュラーという状況ではない。2軍で結果を出しつづけることで、来年以降に繋げていきたい。
内山はメインポジションである捕手だけでなく、外野でも起用されながら62試合に出場。打率.210(167打数35安打)、6本塁打の成績を残している。高卒3年目ということを考えると十分すぎる活躍だ。
投手は巨人・高木 京介投手、ロッテ・岩下 大輝投手、ヤクルト・奥川 恭伸投手の3人。故障からの復帰を目指す奥川、7月に入ってから支配下登録された高木は1軍での登板がここまでない。
岩下は中継ぎとして16試合に登板し防御率1.65と結果を残していたものの7月3日に登録を抹消された。以降は1軍、2軍ともに登板がない。
上田西のOBでは阪神・高寺 望夢内野手と、巨人育成契約の笹原 操希外野手がプレーしている。ともに1軍での出場はない。
北陸のOBは巨人・鍬原 拓也投手が5試合に登板し防御率9.00と不本意な成績に終わっている。6月4日を最後に1軍登板はない。
富山商、初出場となる東京学館新潟のOBで現役のNPBプレーヤーは不在となっている。
<北信越地区の代表校の現役OB>
※2023年シーズンNPBもしくはMLB球団に所属している選手
・新潟:東京学館新潟(初出場)
なし
・長野:上田西(8年ぶり3回目)
高寺 望夢(阪神)
笹原 操希(巨人)※育成契約
・富山:富山商(9年ぶり17回目)
なし
・石川:星稜(2年連続22回目)
高木 京介(巨人)
島内 宏明(楽天)
岩下 大輝(ロッテ)
北村 拓己(巨人)
奥川 恭伸(ヤクルト)
山瀬 慎之助(巨人)
内山 壮真(ヤクルト)
※数字は2023年8月5日時点