京都先端科学大vs花園大
リーグ連覇を狙う京都先端科学大が強力投手陣要する花園大にサヨナラ勝ち!
サヨナラ打を放った佐藤慶悟を中心に勝利を喜ぶ京都先端科学大の選手たち
<京滋大学春季リーグ:京都先端科学大1ー0花園大>◇18日◇第3節1回戦◇甲賀市民スタジアム
昨年の全日本大学野球選手権で4強入りした佛教大と昨秋のリーグ戦を制した京都先端科学大による2強状態が長く続いている京滋大学野球連盟。その2強に割って入る存在となっていきそうなのが花園大だ。
監督として1998年夏に京都成章(京都)を甲子園準優勝に導き、塔南(京都)で森脇 亮介投手(西武)や駒月仁人外野手(元西武)を育てた奥本保昭氏が一昨年からコーチに就任。その影響で昨年から滋賀県や京都府を中心に有望選手が多数入学するようになり、今年は京都成章の教え子だった小牧 憲継監督率いる京都国際から森田 大翔内野手、三浦 悠聖外野手、岩内 琉貴也外野手と甲子園で主力として活躍した選手が加入している。
その中でも強みとしているのが投手陣。右横手から140キロ台中盤の速球を投げ込む奥田 貫太投手(4年=八幡商)、最速150キロ右腕の藤原 聡大投手(2年=水口)、トルネード投法から威力のある直球とキレのあるスライダーを投げる左腕の小林 純大投手(2年=栗東)を擁する布陣は間違いなく全国レベルだ。
昨秋王者である京都先端科学大戦で初戦の先発を任されたのは奥田。直球とスライダーのコンビネーションが冴え、6回を投げて9奪三振と力を発揮した。
そして、7回からは小林が登板。追い込んでから投じられる直球の威力は凄まじいものがあり、京都先端科学大打線も対応にかなり苦戦している印象だった。
だが、連覇を狙う京都先端科学大も譲らない。先発の庄田 和規投手(4年=日南学園)と8回から登板した山内 翔夢投手(3年=長浜北)の両投手がコーナーを丁寧に突く投球を披露。守備陣も7回表の2死一、二塁から左前に安打を浴びるも見事な中継プレーで本塁をアウトにするなど、要所で好守が光った。
0対0のまま試合は9回裏に突入。京都先端科学大は2死一、二塁から途中出場の佐藤 慶悟捕手(2年=徳島商)が詰まりながらも中前に運ぶと、二塁走者が生還して劇的なサヨナラ勝ちを収めた。
「この試合で選手たちは成長していると思う。リーグ戦を左右する1勝になってくれれば良いですね」と話した京都先端科学大の中島 輝士監督。昨秋の優勝が財産となり、上級生中心にまとまりのあるチームが作れていると指揮官は感じているようだ。
前日の試合が悪天候で中止になったことにより、2回戦は5月17日に行われる予定となっている。今後の両チームの成績次第では優勝争いを左右する一戦となりそうだ。
(取材=馬場 遼)