国士舘vs工学院大附
国士舘、集中打で工学院大附・渡邊を攻略して5回戦進出
工学院大附には、長身の2年生で今後が楽しみな投手がいるという話を聞いていた。それが身長187センチの渡邊充であり、この試合に先発した。一方国士舘は最速147キロでプロ注目の草薙柊太が先発した。
注目の投手対決となったこの試合、1回裏工学院大附は、連続安打に犠打で一死二、三塁と、国士舘の先発・草薙を攻めたが、草薙は工学院大附の4番・濱田圭一郎、5番・佐治駿を続けて三振に仕留めた。
一方国士舘は、1回表はあっさり三者凡退に終わり、渡邊攻略に苦しみそうな感じを受けたが、2回表、一気に攻める。まず4番・嶋崎優介の内野安打、5番・内藤真右前安打で一、三塁とし、7番・冨田洋佑の打球は、一塁手と二塁手の間に落ちるポテン安打となり、国士舘がまず1点を先制する。さらに続く草薙はスクイズを決めて1点を追加。続く黒川麟太朗は中前安打でさらに1点と、国士舘はこの回3点を入れた。
国士舘の草薙は、決して本来の出来ではなかったが、6回を投げて被安打4、奪三振5の無失点と、問題のない結果を残した。
工学院大附の渡邊も3回以降は持ち直したが、7回表には、内野の失策もあり2点を奪われ、7回を投げて、5失点をしての降板となった。
国士舘は古屋竜輝、井田尚吾とつなぎ、満足のいく内容ではないが無難な投球をしたのに対し、工学院大附側の投手は打ち込まれ、終わってみれば、14―2で国士舘の圧勝であった。
敗れたとはいえ、工学院大附の2年生投手の渡邊は、これからの成長が楽しみな投手である。
一方国士舘は、秋、春制覇の日大三が、スムーズなスタートを切れなかったように、国士舘もまた満足のいく試合内容ではなかった。5回戦は都立調布南と対戦する。勝敗とともに、その戦いぶりが注目される。
(文=大島 裕史)