<第74回全日本大学野球選手権大会:奈良学園大3‐1東海大九州>◇9日◇1回戦◇明治神宮球場

 7年ぶり出場の奈良学園大(近畿学生)が東海大九州(南部九州大学)にサヨナラ勝ち。宮本丈(ヤクルト)を擁して4強入りして以来、9年ぶりの勝利となった。

 試合を決めたのは7番捕手の守 優雅(4年=下関国際)。「ピッチャー陣が粘ってずっと1点で抑えてくれていたので、絶対に決めようと思って打席に入りました」と1ストライクから外角のカットボールに上手く反応した。

 最後は片手で運ぶような形になり、打球は左翼後方へ。「外野は越えそうだなと思ったんですけど、風に乗ってくれました」と打球はスタンドに飛び込み、緊迫したゲームに終止符を打った。

「やっぱり嬉しいですね。ずっと『バッテリーで最少失点に抑えて、勝ちゲームを作ろう』と言っている中で、ピッチャー陣2人が最小失点で抑えてくれて、バットで貢献したかったので、とても良かったです」と笑顔を見せた守。肩の強さに定評のある捕手で、高校時代は3年春に甲子園出場を果たしている。

 この日は八木 唯斗(3年=福井工大福井)、平野 健太(3年=履正社)の2投手を好リード。「低めに集めてしっかり投げ切ってくれました」と度重なるピンチを凌いでサヨナラ勝ちを呼び込んだ。

 2回戦では3連覇を目指す青山学院大(東都大学)と対戦する。「日本一になるためには倒さないといけない相手なので、今日みたいに最少失点に抑えて勝ち切りたいと思います」と意気込む守。王者を破って8強入りとなるか。