巨人の育成左腕・山田 龍聖投手(24)が4日、イースタン・リーグのヤクルト戦で5回1失点(自責点0)の好投。支配下登録復帰を叶えた。
山田は高岡商からJR東日本を経て、2021年ドラフト2位で巨人に入団。150キロを超える速球を持ち味に即戦力としての期待を受けたものの、入団から3シーズンにわたって一軍マウンドに立つ機会は訪れなかった。2023年にはイースタン・リーグで29試合に登板し、防御率1.65と安定感のある成績を残したが、オフには育成契約を結んでいた。
プロ4年目を迎えた今年、再起をかける山田にとって大きな転機となったのが、くふうハヤテベンチャーズ静岡への派遣だった。3月から一時的に2軍球団へと舞台を移すことになったが、この経験が山田にとって貴重な実戦の場となった。9試合に先発し、45回1/3を投げて2勝2敗、防御率1.79、奪三振36という安定した成績を残し、投球内容にも確かな手応えを見せた。直球の力強さに加えて、変化球の精度や投球の組み立てといった点でも成長の跡が見られた。
派遣期間を終え迎えた復帰戦。山田は先発として5イニングを投げ83球、被安打2、与四球1。3つの三振も奪い、力のあるピッチングを披露した。最速147キロの直球を軸に、スライダーとチェンジアップを織り交ぜ、支配下復帰へアピールした形となった。
山田は二軍の先発ローテーションに組み込まれており、今後も継続的な登板が予定されている。これまでの実績と6月の好投を踏まえて、今回支配下登録された形だ。
かつて将来を期待された左腕は、幾度の挫折を経て再びチャンスを掴んだ。その背中には、もう一度一軍の舞台で輝くための強い決意が宿っている。
文章:高校野球ドットコムインターン生 供田 昂大
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