2022年 ドラフト候補から三振を奪う快投!当時2年の東松 快征が23年のドラフト上位候補に名乗り
2022年に招待された天理の戸井零士内野手(阪神)の軽快な動きや、パンチ力溢れる打撃に目を奪われましたが、この年惹かれたのは、当時2年生だった享栄の東松 快征投手(オリックス)でした。
天理相手に先発した東松投手は5回1失点の力投を見せました。常時138キロ〜142キロで、最速145キロをマークし、戸井選手からスライダーで三振を奪うなど、5奪三振を記録。戸井選手の視察に訪れたスカウト陣へアピールに成功しました。
手元のスピードガンで計測したストレート38球のうち、140キロ超えは24球。平均球速は139.86キロと高校2年生左腕としてはかなりの速さでした。前田 悠伍投手(大阪桐蔭-ソフトバンク)が世代をリードする左腕として注目されていましたが、すでに東松投手は春の県大会で最速149キロをマークしており、前田投手より威力は上回っていました。
東松投手は「前田投手をかなり意識している。甲子園で対決したい」と語っていました。特定の選手をここまで露骨にライバル視した投手は初めて見ました。筆者は東松投手のストレートの速さと負けん気の強さに惹かれて、何度も享栄グラウンドに訪問して、取材するまでになりました。
この招待試合で評価を高めた東松投手は世代屈指の左腕として取り上げられ、最終的にはオリックスから3位指名を受けるまでに成長しました。今年は開幕一軍入りも実現させ、二軍では防御率0点台。投手陣の故障者続出している現在オリックスの状況ならば、今後十分にチャンスはあると思います。
2024年 強烈なセカンドゴロで評価されたモイセエフ
昨年は智弁和歌山が近畿大会のスケジュールの関係で参加できなくなり、センバツ準優勝の報徳学園が急きょ招待されました。同校の今朝丸 裕喜投手の投球に注目が集まりましたが、まだ復調途上で本調子ではありませんでした。
そんな中、スカウトの評価を高めたのは豊川のスラッガー・モイセエフ ニキータ外野手でした。センバツでは新基準バットで大会第1号を放ち、さらに状態を高めて招待試合に臨みました。今朝丸投手とは2打席対戦し、2つともセカンドゴロでした。ただそのセカンドゴロが非常に鋭い打球だったのです。豊川の長谷川裕記監督は「こすった当たりでしたが、内容自体は悪くありませんでした。しっかりと芯で捉えていれば長打になっていました」と強くスイングができたことと、今朝丸投手に対しても振り負けることなく、勝負できていたことを評価していました。その後、モイセエフ選手は二塁打を打ち、最低限のアピールを行いました。モイセエフ選手は「内容は悪くなかった」と振り返っており、夏へ向けて手応えを感じている様子でした。
その後、モイセエフ選手は高校生NO.1外野手と評価され、ヤクルト2位指名を受けるまでになりました。2年秋から3年夏まで内容のある打席を積み重ねた結果が上位指名につながったと思います。
今年は仙台育英が招待され、145キロ左腕・吉川 陽大投手が中京大中京相手に8回12奪三振、1失点の快投を見せました。この試合の投球をきっかけに注目度が高まり、高卒プロの可能性も広がったと思います。また仙台育英のスラッガー・高田 庵冬内野手も吉川投手とともにプロ志望です。目標である高卒プロが近づく招待試合になるのか、今後の活躍にも注目です。
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