中日では他球団を戦力外となり、移籍してきた選手の活躍が目立っている。加入2年目の上林 誠知仙台育英)は3番打者に定着し、打率.266、5本塁打、20打点、8盗塁の好成績。チームトップの本塁打、打点、盗塁と打線を牽引している。2019年以来の2桁本塁打も見えてきている。

 同じく加入2年目の山本 泰寛(慶応慶応義塾大)も故障者が多い二遊間のレギュラーとなり、奮闘中。堅実な守備が持ち味の選手だが、5月18日の巨人戦では2打席連続本塁打を放つなど、攻守で大きな貢献を示している。

 板山 祐太郎(成立学園亜細亜大)も内外野をこなす貴重な一軍戦力に。阪神時代は通算1本塁打だったが、移籍初年度の昨年だけで3本塁打、今年はすでに2本塁打を放っている。

 投手では、ソフトバンクから加入した三浦 瑞樹盛岡大付-東北福祉大)が中日でプロ初勝利を挙げた。

 上記で取り上げた上林、山本、板山、三浦は中日と同じウエスタン・リーグでプレーしていた。特に山本や板山は井上一樹監督が阪神のコーチ時代から指導してきた選手だ。二軍戦で選手の実力を見極めることができていたのだろう。

 戦力外組以外でも現役ドラフトで獲得した細川 成也明秀日立)が主軸打者に成長。トレードで加入した斎藤 綱記(北照)も在籍3球団目にしてブレイクを遂げ、セットアッパーに定着している。

 早くも今オフの補強が注目されるが、生え抜き選手の活躍にも期待がかかる。

※成績は5月25日終了時点