一軍、二軍ともに厳しい戦いが続くヤクルト。その中で明るい材料となっているのが、ドラフト4位ルーキーの田中 陽翔(健大高崎)だ。
開幕直後の3・4月は打率1割台とプロの壁に苦しんだが、5月は月間打率.286と適応を見せ始めた。特に5月25日のDeNA戦(二軍)では、逆方向に本塁打を放つなど、長打力を発揮。30試合、打率.236、1本塁打、7打点、出塁率.306、OPS.654と高卒1年目ながら、選球眼や長打力など、非凡な才能を見せている。
健大高崎時代には強打の遊撃手として活躍し、3年春にはセンバツ優勝に貢献。最後の夏は群馬大会、甲子園合わせて13安打を放った。当初は大学進学を志望していたが、急転直下、プロ志望届の提出を決断。『高校野球ドットコム』ではドラフト会議前に元プロ野球選手である父の反対を押し切り、プロ志望を決断した経緯を直接取材している。
見事にドラフト4位指名を勝ち取り、ここまで順調なプロ生活を過ごしている。比較対象となるのが、同じヤクルトの高卒遊撃手である長岡 秀樹(八千代松陰)や武岡 龍世(八戸学院光星)のプロ1年目の成績だ。
長岡の1年目の二軍成績は71試合、打率.219、2本塁打、OPS.585。武岡は72試合、打率.218、2本塁打、OPS.591と試合数に差はあるが、1年目の長岡、武岡を上回る打力を示している。遊撃守備に関しては、現時点で1年目の長岡、武岡にやや劣るが、肩の強さや動きなど、遊撃手として活躍できる素養はありそうだ。
まずはファームで試合経験を重ねることになるが、どのような成長を見せるか、楽しみな存在だ。
※成績は6月4日終了時点
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