22日、広島・小園 海斗内野手(報徳学園)が今季2度目のベンチスタートとなった。試合は延長12回で引き分け。自身は7回に代打で出場したが、5球目を叩いてレフトフライに終わった。

 今シーズンは開幕から主に3番を任され、一時は首位打者にも立つほどの好調ぶりだった。しかし、4月月下旬から不振に陥り、初めてスタメンから外れた5月4日の中日戦後には、「グラウンドで弱い姿がみられる」と新井 貴浩監督がコメントしたことが報じられた。

 その後は15日の巨人戦で劇的満塁弾を放って勝利に貢献するなど、勝負強い打席を見せてきた。それでも月間打率.186と落ち込み、なかなか持ち味を発揮できずにいる。

 そんな小園の起用で気になるのが守備位置だ。昨年は三塁手としてチームでただ一人、全試合にスタメンで起用された。高校時代から守ってきた遊撃手は、球界屈指の守備力を誇る矢野 雅哉内野手(育英亜細亜大)に譲ったが、自らのバットで三塁手のレギュラーを掴み取った。

 しかし、今季は二塁手でスタメン出場する機会もあり、主として務めていた三塁手は、20日に一軍初昇格を果たしたドラフト1位ルーキーの佐々木 泰内野手(県岐阜商青山学院大)が務めている。佐々木は22日の試合ではプロ初ヒットを含む2安打を記録。起用に応える活躍でアピールに成功している。

 主砲候補の躍動で三塁手としての出場は当分減りそうだ。菊池や矢野といった守備力のある選手がレギュラーを務める中、小園のスタメン起用が遠のいてしまうのか。今後の采配に注目が集まる。