<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:浦和学院7-0県浦和(8回コールド)>◇26日◇2回戦◇県営大宮球場
昨秋に続き、今大会も最激戦区に組み込まれた全国屈指の大型チーム・浦和学院が一歩、歩みを進めた。
まず今大会は昨秋から顔ぶれが変わっている。投手陣では2年生左腕・城間琥珀や2年生右腕・伊藤漣、西村虎龍(3年)らが外れている。代わりに頭角を現したのがMAX144km右腕・吉井 蓮太郎(3年)。彼に対し森監督は「右の軸として考えている」と期待も大きい。野手では投手も兼任できる176センチ98キロの大型9番・橋本尋(3年)もメンバー外だ。
試合序盤は県浦和の先発・阪 樹(3年)に苦しんだ。
「緩いボールの対策をしてきたが、ピュッと来る直球に対応し遅れた」(森監督)
と、2回のアウトは全て三振。乗ってきた県浦和・阪に対しこのまま無失点が続くかと思われた。
だが、2回終了後の雨により、18分中断する。
「中断がなかったらわからなかった」
と、森監督も試合後胸を撫で下ろしていたが、中断後の3回裏、急に制球を乱した県浦和・阪に対し、吉田翔(3年)のヒットに3四球を絡め、バッテリーミスと併殺打の間の得点などこの回2点を先制する。
これで息を吹き返した浦和学院は、4回にも藤井 健翔(3年)、吉田、玉木敬章(3年)のヒットなどで4点差とすると、8回には途中出場の石田 陽人(3年)、玉榮久豊(2年)のヒットに相手エラーが絡み3点を追加し勝負あり。
先発・吉井が6回3安打8奪三振無失点と好投すると、7回からはエース岡部 修弥(3年)が登板。万全を期した無失点リレーにより8回コールドで県浦和を退け、まずは夏のシード獲得となった。この日は吉井の好投に尽きる。吉井は冬の成果に手応えを感じている。
「11月あたりに全力で投げられるようになってきて、市民大会から年末に向け自分のピッチングを取り戻してきた。3月中旬の智弁和歌山戦で6回4失点や大阪桐蔭戦は4失点完投と自分のピッチングができて成長を感じた。全身の筋肉を週6回のウエイトで鍛えた結果、直球も144km出るようになりました。直球も自信はありますが、変化球で相手の芯を外すタイプです。今日は直球で押しつつ変化球でも打ち取れたので良かった。今後も皆の期待に応えられるように頑張りたい」
課題の投手陣は吉井の登場で底上げを感じるが、打線の状態は道半ばか。
途中出場であった石田や豊岡 那由太(3年)はともかく、昨秋からの主力組のヒット数は僅か3。この日のクリーンアップ垣内 凌(3年)、林田 大空(3年)、落合 隼飛(3年)がノーヒットと今ひとつの出来。
「うちの打線は完成形ではないので夏に標準を合わせ対応力を上げている最中です」
と、森監督も先を見据えるが、次の相手は好投手・皆川 輝生(3年)を擁し昨秋の再戦となる上尾だ。強力打線の本領発揮となるか。
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