難しくても、文武両道は「強みになる」
ただ何と言っても、川越東は柳主将も語ったように文武両道のチーム。しかも、どちらもハイレベルで結果を残すチームだ。そのこだわりの強さは、柳主将のこの言葉に詰まっている。
「他の学校とは少し違うことをやっていると思いますし、甲子園に行くには沢山の努力が必要だと思っています。ただ何より、これから甲子園に出場する高校のなかに、文武両道の学校が出てくると思っています。そういう時代が来た時、川越東がその分野の先頭に立っていたい。その思いで練習をやっています。
あとは、『楽そうだな』って思っている方に結果を出して見返したいので、絶対に勝ちたいと思っています」
ただそうは言っても、誰もが出来ることではない。実際に吉田は、「試合では気持ちで負けたくないし、意識しますけど、やっぱり文武両道は難しい」とやや苦笑いを浮かべる。学校の成績は上位に入っているそうだが、決して楽ではないようだ。それでも「自分の目標、夢のためにやるべきことだから取り組んでいることで文武両道になっていますし、そこまで無理をしている感じではない」と話し、文武両道は必要なことだと感じているようだ。
柳主将も「すごく大変なことです」と苦労をしている部分もあるようだが、「けれども」という一言から、続けて文武両道の大切さを語った。
「文武両道をするからこそ、成長できる点がたくさんあると思っています。野球をするうえで日常生活は大事なので、そうすると文武両道は繋がってくる。たとえば、1つの物事に対して1つ奥の視点で見られたり、考えたり出来るので、野球の捉え方が変わると思っています。なので、川越東にとって文武両道は強みになると思います」