フィジカルは鍛えるほど伸びしろが増える!
専門家として、様々な意見を出す古岡さん。ただこれらのアドバイスを実践する前に、大前提でフィジカルを鍛える必要があることをを強く訴える。
「フィジカルを強化しないと、スキルは向上しにくい、伸びしろが少ないと考えています。ボールを投げる、バットを振る体力を作ったうえで、技術にいかないと、どうやってボールをコントロールするのか。いかに飛距離を出すのか。能力の話になってきますよね。そのうえで、チームとしてどんな戦略で戦うのか。選んで戦っていく流れになると思っています。
だから筋力や柔軟性といったフィジカルが全ての土台で、そのうえで技術、そして戦略というパフォーマンスピラミッドで考えています。なので、土台のフィジカルを鍛えるほど、選手の伸びしろが多くなると思って、日々話をしています」(古岡さん)
リリース時だったり、ボールを捉えたりと、技術的なところには各選手の感覚的な要素がいくつかある。だから断言はできないが、「フィジカルとスキルは密接なつながりがあって、フィジカルをクリアしないと、スキル習得には時間がかかると思う」と、改めてフィジカルとスキルの関係性を、専門家の立場から主張。
そのうえで、「とにかく体重を増やしてほしい」と球児たちにメッセージを送る。その理由も明確だ。
「測定だと、全国平均で3、4キロ、増やす選手だと5~7キロくらい体重を増やすんです。そのなかでも、体脂肪率が低い選手はご飯・パン・麺類などの炭水化物(糖質)の量を増やしてほしいんです。
というのも、測定をしていても体脂肪率1ケタ台の選手は細いし、体重に見合った食事量じゃないケースがある。しかも、お腹がすいたときは、炭水化物が枯渇している状況になり、次に体脂肪からエネルギー消費をするんですが、体脂肪が少ない選手は、さらに筋肉をエネルギーとして消費するように体はできています。そうすると、どれだけトレーニングをしても成果が出ない。むしろ筋肉が削られる。体重が増えないのは、このスパイラルに陥るので、まず体重を増やして筋力を上げたいんですけど、体脂肪が少なければ、そこも頑張ってほしい。食事もトレーニングです」(古岡さん)
春、そして夏もパフォーマンスを落とさないため。プレーの質を維持するため、全ての土台となるフィジカルに対して手を抜くことなくやり切ることが前提条件だ。そのうえで、いかに連動性を高めていくか。そこがスキルアップのためのカギを握る。
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