ソフトBのスチュワート・ジュニアが3勝目、同世代の投手も活躍中
8月29日にソフトバンクのスチュワート・ジュニア投手が7回無失点の好投を見せ、今シーズン3勝目をマークした。来日最多となる116球の熱投でチームの連敗を4で止める見事な働きだった。
来日5年目となるスチュワートは2021年に11試合(4先発)の登板で防御率6.08と結果が出ず、昨シーズンは1軍登板が1試合もなかった。
しかし今シーズンはここまで10試合(10先発)登板し、55.2回を投げ防御率2.91と結果を残し、先発ローテーションに定着しつつある。2018年の全米ドラフト1巡目(全体8位)でブレーブスに指名を受けながら、契約をせず海を渡ってきた経緯があるため、騒がれることも多い。しかしながらスチュワートは1999年11月生まれの23歳。NPBで照らし合わせると大卒2年目、あるいは高卒6年目の選手と同世代だ。
この世代は野手だとヤクルト・村上 宗隆内野手(九州学院出身)を筆頭に、日本ハム・清宮 幸太郎内野手(早稲田実業出身)、ロッテ・安田 尚憲内野手(履正社出身)ら、すでに1軍でも戦力となっている選手は多数いる。一方の投手はどうだろうか。1999年生まれ世代(1999年4月2日〜2000年4月1日生)の投手の現状を振り返ってみたい。
先発投手では、西武・隅田 知一郎投手(波佐見出身)がローテーションに定着した。ルーキーイヤーだった昨シーズンは1勝10敗と大きく負け越したが、今シーズンは7勝8敗、防御率3.60と結果を残しブレークしつつある。
隅田のチームメートでもある平良 海馬投手(八重山商工出身)も中継ぎで実績を残していたが、今シーズンから先発に転向。20試合の登板で131回を投げ10勝6敗、防御率2.13と好成績。QS率85.0%と安定感も抜群で中継ぎ時以上の結果を残していると言っても過言ではない。
その他では日本ハム・北山 亘基投手(京都成章出身)、広島・遠藤 淳志投手(霞ヶ浦出身)、巨人・赤星 優志投手(日大鶴ヶ丘出身)が先発ローテーション定着には至っていないものの、これまでにシーズン勝利をマークしている。また育成ドラフト出身のオリックス・東 晃平投手(神戸弘陵出身)も今シーズン4勝0敗、防御率1.89と結果を残し注目される存在となった。
中継ぎでは巨人・大勢投手(西脇工出身)と阪神・湯浅 京己投手(聖光学院出身)がそろって今年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパンに選出された。今シーズンはコンディション不良もあり苦しんでいるが、世代のトップランナーの一員と言っても差し支えはないだろう。
その他では中日・清水 達也投手(花咲徳栄出身)、阪神・桐敷 拓馬投手(本庄東出身)、オリックス・本田 仁海投手(星槎国際湘南出身)、巨人・菊地 大稀投手(佐渡高出身)、ソフトバンク・田浦 文丸投手(秀岳館出身)、西武・佐藤 隼輔投手(仙台高出身)らが1軍の戦力となっている。
異例の入団経緯があるスチュワートは、今シーズンの残り、そして来シーズン以降、どのような成長曲線を描いていくのだろうか。