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23年のドラフトが豊作年である理由。それは各ポジションにライバルがいるから!【23年ドラフト候補高校生リスト】

2023.01.30

23年のドラフトが豊作年である理由。それは各ポジションにライバルがいるから!【23年ドラフト候補高校生リスト】 | 高校野球ドットコム
左から真鍋、東松、前田、佐々木、平野、佐倉

23年のドラフトが豊作年である理由。それは各ポジションにライバルがいるから!【23年ドラフト候補高校生リスト】 | 高校野球ドットコム

第104回全国高校野球選手権大会は22日、決勝戦を迎え、仙台育英(宮城)が優勝し、22年度の3年生たちの公式戦は国体を除いて一旦終了した。

23日からは、甲子園決勝まで勝ち進んだチームも、新チームとしてスタートする。今年の高校2年生世代では現時点でも楽しみな選手が多く、近年でも稀に見るドラフト豊作年になる可能性がある。

2年生世代の特徴は、投打で目玉になる選手がいて、それを追う対抗馬の選手がいることだ。こういう年は例外なく豊作の年になることが多い。19年でいえば、星稜(石川)・奥川 恭伸投手(現ヤクルト)が、結果と実力ともにNo.1を示し、大船渡(岩手)・佐々木 朗希投手(現ロッテ)は、No.1の才能を示し、それを磨き続けた。

21年は市立和歌山(和歌山)・小園 健太投手(現DeNA)、明桜(秋田)・風間 球打投手(現ソフトバンク)、高知高(高知)・森木 大智投手(現阪神)の3人が世代No.1投手を争う構図となった。切磋琢磨しあい、同世代の中でも群を抜いた投手となり、それに続く大型投手が現れた。

23年も投打ともにその構図が期待される。

切磋琢磨しあう3人の左腕投手たち

 

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東松 快征、前田 悠伍、仁田 陽翔

投手では、前田 悠伍投手(大阪桐蔭)がリードする。今夏の甲子園で下関国際(山口)戦を迎えるまで防御率0.00を記録していた「スーパーピッチャー」だ。140キロ〜145キロの伸びのある直球には威力があり、スライダー、カットボール、ツーシーム、カーブとのコンビネーションを駆使した投球は、なかなか打ち崩せない。下関国際戦は高めに浮いた球を痛打され、春の近畿大会決勝・智辯和歌山戦以来の敗戦投手となった。果たして、この負けがさらに難攻不落の存在となるか注目だ。

その前田を強烈に意識するのが、東松 快征投手(享栄)だ。最速は149キロ。前田はキレ型の直球を投げるが、東松は威力型。スライダーの切れ味も抜群で、スピード、威力そのものは前田を上回る。東松は「ゲームメイクなど投手としての技術は前田投手が上で、リスペクトしているが、それでも負けたくないですし、ドラフト1位になるために取り組んでいます」と語る。負けず嫌いの性格で、コーチとのダッシュの競争でも張り合いを見せるほどだという。多くの選手をプロへ輩出した大藤監督も「この負けん気の強さを持った選手は現代ではなかなかいないです」とマインドの強さに太鼓判を押す。今年の愛知も厳しい戦いが予想される。それを勝ち抜くことができるか。

潜在能力では、この2人に負けない素質を持ったのが、仁田 陽翔投手(仙台育英)だ。肩、肘が柔らかく、最速147キロの直球は切れ味抜群。130キロ前半のスライダーも切れ味がある。1球1球の質はこの2人に負けないものがあり、ベストボールはこの2人より凄いと思うものがある。仁田もまた前田に刺激を受けたようで、6月の大阪桐蔭との練習試合で前田を間近でみて、自分の足りないものを実感した。新チームでは、主力投手としての立ち位置になると思うが、そこで別格のパフォーマンスを示し、ドラフト上位候補として評価されるまでになるか注目だ。

ドラフト上位候補になりそうな右腕たち

 

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松石 信八、平野 大地、宮國 凌空

直接的なライバル関係はないが、右腕投手の成長も著しい。平野 大地投手(専大松戸)は最速150キロを計測する。専大松戸は今まで多くの好投手を輩出してきたが、スケールの大きさという点では歴代No.1といっていいぐらいのポテンシャルがある。ただ並外れた速球を投げるからこそ、消耗度も大きい。平野がドラフトの目玉になるためには、専大松戸の投手、野手全体の底上げが重要となる。宮國 凌空投手(東邦)も沖縄出身の速球派右腕で、140キロ後半の速球は伸びがある。さらに、松石 信八投手(藤蔭)も140キロ後半の速球は伸びがありモノが違う。エースとして活躍できるか注目だ。

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[page_break:佐々木麟太郎を筆頭にNo.1スラッガーを争う逸材たち]

佐々木麟太郎を筆頭にNo.1スラッガーを争う逸材たち

 

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真鍋 慧、明瀬 諒介、佐々木 麟太郎、佐倉 侠史朗

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一方、野手では、夏の大会で高校通算74本塁打をマークした佐々木 麟太郎内野手(花巻東)が最も注目される。今後も勝ち進むごとに注目されるであろう。通算本塁打数はもちろんだが、まずはセンバツがかかった試合でどれだけ勝負強さを発揮できるかに尽きる。この世代を代表する野手に相応しいパフォーマンスを見せられるか注目だ。

佐々木とともに注目されるのは、真鍋 慧内野手(広島広陵)。この夏は3回戦で敗退し、真鍋は最後の打者となった。その悔しさをバネにレベルアップを目指している。

昨秋の明治神宮大会ではともにホームランを打ったスラッガー。世代を牽引する活躍が期待される。

この2人に負けじと伸びてきたのが、佐倉 侠史朗内野手(九州国際大付)だ。福岡大会では、特大ホームランを放つなど、野手としてのポテンシャルの高さは、この2人に負けないものがある。佐倉も同世代のライバルである佐々木、真鍋に刺激を受けながら、荒削りそのものだった打撃フォームが少しずつ削がれ、洗練されてきている。甲子園では悔しい結果に終わったが、秋以降の活躍につながっていくことだろう。

この3人を追うのは明瀬 諒介内野手(鹿児島城西)。世代屈指の長打力を持ったスラッガーとして評価が高い。

9月、10月となれば、新スターの登場が多くあるだろう。この世代は入学前から評判が高かった逸材。ぜひそうなることを期待したい。

(記事=河嶋 宗一

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2023年 主な高校生投手リスト

細野 龍之介投手(札幌新陽
熊谷 陽輝投手(北海
阿部 堅心投手(東海大札幌
森岡 大智投手(能代松陽
ハッブス 大起投手(東北
仁田 陽翔投手(仙台育英
高橋 煌稀投手(仙台育英
湯田 統真投手(仙台育英
木村 優人投手(霞ヶ浦
五十嵐 大晟投手(つくば秀英
盛永 智也投手(國學院栃木
飯島 大聖投手(花咲徳栄
渡邉 聡之介投手(浦和学院
月野 龍投手(浦和学院
加藤 健太投手(狭山ヶ丘
平野 大地投手(専大松戸
早坂 響投手(幕張総合
篠崎 国忠投手(修徳
高橋 蒼人投手(帝京
大矢 青葉投手(二松学舎大附
中村 海斗投手(明大中野
日當 直喜投手(東海大菅生
杉山 遥希投手(横浜
鈴木 楓汰投手(横浜
永嶋 心太郎投手(武相
広崎 漣投手(浜松開誠館
近藤 愛斗投手(浜松開誠館
宮国 凌空投手(東邦
東松 快征投手(享栄
磯部 祐吉投手 (享栄
笹尾 日々喜投手(愛工大名電
天野 京介投手(愛知産大工
小林 希投手(県立岐阜商
高橋 史佳投手(日本文理
武内 涼太投手(星稜
岩井 聖投手(龍谷大平安
小笠原 蒼投手(京都翔英
松本 龍也投手(山城
南 恒誠投手(大阪桐蔭
前田 悠伍投手(大阪桐蔭
坂井 陽翔投手(滝川第二
高松 成毅投手(神戸国際大附
清水 風太投手(智辯和歌山
坂本 大和投手(倉敷
波田 瑛介投手(浜田
山根 汰三投手(鳥取商
森 煌誠投手(徳島商
安東 慶真投手(高知中央
堅田 紘可投手(高知中央
竹村 大翔投手(高知中央
森山 塁投手(明豊
松石 信八投手(藤蔭
玉木 稜真投手(東海大熊本星翔
上原 律己投手(日本ウェルネス沖縄

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2023年 主な高校生野手リスト

樹神 瑠生内野手(札幌大谷
中沢 恒貴内野手(八戸学院光星
佐々木 麟太郎内野手(花巻東
尾形 樹人捕手(仙台育英
山田 修也内野手(仙台育英
齋藤 陽外野手(仙台育英
高中 一樹内野手(聖光学院
三好 元気外野手(聖光学院
香取 蒼太内野手(土浦日大
太刀川 幸輝外野手(土浦日大
後藤 陽人内野手(土浦日大
武藤 匠海内野手(作新学院
長田 悠也内野手(國學院栃木
森 颯良内野手(樹徳
中山 寛明捕手(桐生第一
柴田 樹捕手(花咲徳栄
三富 大輝外野手(木更津総合
菰田朝陽外野手(拓大紅陵
稲垣 渉外野手(帝京
緒方 漣内野手(横浜
萩 宗久外野手(横浜
山崎 隆之介内野手(横浜
山内 教輔外野手 (東海大相模
田上 優弥内野手(日大藤沢
五味 秀太外野手(日川
高橋 海翔内野手(山梨学院
進藤 天内野手(山梨学院
本多 駿外野手(浜松開誠館
池口 奏内野手(日大三島
鈴木 叶捕手(常葉大菊川
寺崎 瑠偉外野手(日大三島
三塚 武造内野手(県立岐阜商
野田 泰市外野手(三重
大越 渉外野手(三重
齊賀 壱成内野手(星稜
高見沢 郁魅内野手(敦賀気比
横田 悟内野手(近江
東口 虎雅外野手(高田商
松本 大輝外野手(智辯学園
高良 鷹二郎捕手(智辯学園
森澤 拓海内野手(履正社
坂根 葉矢斗捕手(履正社
竹本 佑捕手(創志学園
上田 晴内野手(創志学園
真鍋 慧内野手(広島広陵
高野 颯太外野手(三刀屋
寿賀 弘都英明
百崎 蒼生東海大星翔
佐倉 侠史朗内野手(九州国際大付
明瀬 諒介内野手(鹿児島城西

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1 Comment

  1. 神田佳代子(神倉神社)

    2023-09-04 at 8:29 AM

    状報提供で、大変申し訳ございません。
    カルト詐欺とマルチ商法と人殺しまがいで有名な、大分県豊後高田市水崎1261-1の株式会社佛信堂(天翔の里)別名:自然の力の創始者:南将路(南昭二)と、責任者の小川裕世(大分県大分市東八幡1丁目1組)と、副責任者の阿部剛と、原田裕代、又田睦弘、又田由美、河野由美、坂口興雄、大木絵里、越智ひろみ、岡嵜純一郎は、インシュリンの必要な山口さんに対して「インシュリンを打つな」と言って無理矢理インシュリンを止めさせて、見殺しにされ、その場で亡くなりました。その他大勢の人が亡くなりました。実例です。これって人殺しですよね。大分県豊後高田市にお店「Mサロン」で、店主:石橋美里(090-8481-9476)と「人類救済BRIDGE」店主:石橋辰也(090-5243-2653)と豊後高田市御玉のお店の出雲(イデア)で、店主:宇佐美かよ(090-8146-8721)と大分市東八幡1丁目1組に小川裕世のWhite Rose(080-6400-6111)と速見郡日出町川崎に原田裕代(090-1879-6460)のHIROYO BRANDというお店が、法律違反のカルト詐欺で、マルチ商法をしています。連絡して早く辞めさせて下さい。必ず(株)佛信堂を潰して下さい。犯人は、小川裕世→逃走のため大阪に引っ越ししまいた。 職員にお知らせ下さい。
    神倉神社 神田佳代子

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