坂井 陽翔選手 (滝川第二)

今年、急浮上した滝川第二の149キロ右腕は上位指名されそうな要素が揃っている！

　昨年からドラフト候補として注目されている滝川第二（兵庫）・坂井 陽翔投手（2年）。186センチ、82キロと長身の149キロ右腕で、体つきだけでも、スカウトが注目したくなる。

　186センチの長身を生かして鋭く腕を振るフォームから繰り出す直球は、常時140キロ台を計測し、回転効率が高そうで球質がいい。分かっていても空振りを奪うことができている。コマンド力も高く、左打者の膝下に厳しく攻められる点も魅力的だ。スライダー、カーブもきっちりと投げ分け、ゲームメークに徹することができる。

（投球フォーム）

　左足をゆったりと上げていきながら、右足の膝を適度に伸ばしてバランスよく立つことができている。その後、左足を伸ばしながら、重心を少しずつ下げて、踏み出しを行う。

　以前はステップ幅が大きく、さらに沈み込みが激しく、体重が後ろに残りすぎる投球フォームだったという。今では沈み込みを緩和させ、歩幅も狭めることで、左の股関節にしっかりと体重が乗り、鋭く腕が振れるようになった。滑らかなテークバックからトップに作り、リリースへ。無理なく真上から振り下ろす投球フォームとなっている。

（今後の可能性）

　近年のプロ野球を見ると、185センチ以上の本格派がかなり活躍している。坂井は身長の面では合格基準に到達。さらにその長身を生かす投球フォームを確立させ、直球の球威も一級品だ。ドラフトで上位指名される要素は揃っている。今年のアピール次第では、もっと評価が高くなってもおかしくない。

　果たしてこの1年間、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、注目をしていきたい。