福田 幸之介選手 (履正社)
大阪桐蔭を完封!評価急上昇中の履正社の151キロ左腕を徹底分析
1試合にして、履正社(大阪)の左腕・福田 幸之介投手(3年)の評価が急浮上している。
第105回全国高校野球選手権大阪大会の決勝で大阪桐蔭相手に3安打完封劇をやってのけた。ガチンコ勝負で、ライバル視する前田 悠伍投手(3年)に投げ勝ったこともポイントが高い。その福田の成長した部分について分析していきたい。
直球が大幅にレベルアップした。センバツでは最速145キロだったが、大阪大会決勝戦では最速151キロをマーク。各イニングの最速は以下の通り。
各イニングの最速 1回 151 2回 148 3回 142 4回 145 5回 147
平均球速 140.03キロ
先発完封でこの球速は、かなりのハイレベルだ。増田は9回投げきるために、ランナーがいないときは130キロ後半ぐらいにとどめ、「ランナーが出てからは全力でいきました」と140キロ中盤の直球で押した。そして9回は「全力投球でした」と149キロをマーク。ネット裏から見ていたが、明らかに直球の威力が違った。
いわゆるキレ型の前田と違い、威力型の享栄(愛知)・東松 快征投手(3年)と似たタイプだといえる。簡単に前に飛ばされない威力があり、木製バットならば、何本か折ってもおかしくないぐらいの威力があった。決勝戦でリードした野上 隼人捕手(3年)からも「フォームに躍動感があって、ストレートもすごい威力でした」と絶賛した。
前田を含め、これほど140キロ後半を当たり前に出す左投手はいない。
スピードアップのきっかけとして、センバツ以降の朝練習に、短ダッシュなど瞬発系のメニューを取り入れた。それが出力を高める一因にもなった。投球フォームもリズムをよくするためにワインドアップからセットポジションにした。
何よりストライク先行ができて、テンポも良い。今センバツの2回戦、高知(高知)戦では先発7.1回を投げて、118球、6四死球、3失点だったが、大阪桐蔭戦では9回を投げ、2四球、1死球、115球にとどめている。
この2試合ともに見たが、大阪桐蔭戦ではテンポが良かった。福田自体、「コントロールも、テンポも悪いと思われていたので、そう思わせたくないと思いました」。甲子園のかかる大阪桐蔭との大一番でそれを発揮できる勝負強さがある。
甲子園がかかった試合で最高の結果を残した福田は間違いなくスカウト陣の評価を高めることにもなった。
変化球では、130キロ前半のスライダーが良かった。縦に鋭く変化し、高確率で三振を奪うことができる。他にチェンジアップもあるが、大阪桐蔭戦は直球、スライダーで押し切った。小さい変化はないが、その代わり、球速もあり、変化量の大きいスライダーで勝負するスタイルだ。
今回の投球を一瞬の「確変」ではなく、当たり前にできるか。テンポよく、ストライク先行の意識で投げていく。甲子園でも快投ができれば、さらに評価が上がるのではないか。
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