ドラフト期待度ランキング 20位-11位 152キロ右腕、将来性抜群のプロ向きの速球派右腕、全国レベルの大型遊撃手がランクイン!
戸井零士、古川雄大、安西叶翔、門別啓人、茨木秀俊、金田優太
期待度ランキング
・50位-41位
全国舞台で活躍してきた左腕、伸び盛りの右腕などを選出!
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全国レベルの大型スラッガー、トップレベルの強肩捕手を選出!
・20位-11位
152キロ右腕、将来性抜群のプロ向きの速球派右腕がランクイン!
・10位-1位
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一覧
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高校野球ドットコムの大人気企画「期待度ランキング」。特にドラフト前に行うランキングは、最も注目度が高い。今回はプロ志望154名から上位50名を選出させていただいた。
今回は20位から11位まで。選りすぐりの逸材たちを紹介する。
赤羽蓮(霞ヶ浦)
夏の茨城大会ではわずか2試合の登板に終わったが、それでも全国の高校生の中で20番目にさせていただいたのは、高身長を生かした完成度の投球フォームであるということだ。
その投球フォームから放たれる高回転のストレートは強烈で、高校、大学生の投手のブルペンを見させていただいたが、その衝撃度は歴代トップクラスだった。変化球もスプリット、カーブなども悪くない。素材は抜群だが、自分を見失うことなく、その武器を磨き続けるマインドの強さがあるか。ぜひ赤羽の素質をうまく導ける球団に指名されることを願いたい。
戸井零士(天理)
大型遊撃手を確保したい球団にとっては絶好の素材ではないかと考えている。無駄のないスイング軌道で広角に鋭い打球が打てる打撃技術の高さ、フットワークが実に軽快で、ヒット性の打球を多く捌いて、次々とアウトを演出する好守備も素晴らしいものがある。
スケールがあり、標準以上の守備ができる。プロに進めば、強打者へ成長する予感をさせるポテンシャルの高さもあった。どんな成長を描いていくのか楽しみな選手だ。
金田優太(浦和学院)
今年の高校生を代表する遊撃手・金田 優太内野手(浦和学院)。抜群のバットコントロール、投手として140キロを投げる強肩を生かした遊撃守備が光る選手である。
この選手の評価を大きく高めたのは、センバツで活躍。特に高校生レベルではコンタクトが非常に難しい近江・山田 陽翔投手から3安打を放った打撃は素晴らしいものがあった。これほど両腕をうまく使ってボールを捉えられる選手もいない。準備の仕方が素晴らしく、簡単に終わらない点はここにある。
遊撃守備は、抜群の動きを見せるわけではないのだが、とにかく堅実、グラブ裁きも軽快でドラフト候補に挙がる遊撃手のレベルに達している。遊撃以外のポジションもこなせる可能性も秘めているだろう。
ぜひユーティリティな活躍を見せ、長く活躍を見せることを期待したい。
齋藤響介(森岡中央)
今年、花巻東を抑えて、大きく評価を高めた速球派右腕。140キロ後半の速球、カーブ、フォーク、スライダー、カットボールと球種も多彩。強気で攻める姿勢や、緩急を使う投球の上手さも光る。フィールディングも軽快で、総合力も高い。
上背はあまりないタイプではあるが、夏場へ向けて調子を大きく上げたという点と、プレッシャーに負けず、花巻東打線を抑えた価値の高さも評価し、この順位となった。
吉川悠斗(浦和麗明)
この夏、20奪三振を記録し話題となった大型左腕。今年、多くいる左腕の中ではトップクラスの評価をさせていただいたのは、手足が長く、体ができれば別人のような速球派左腕へ成長する可能性を秘めているということ。左投手の必須武器といっていいチェンジアップをマスターしている。チェンジアップの落差は抜群で、空振りを奪えるスライダーの切れ味も抜群だ。
ピッチングも巧みで、スケールも実戦力も兼ね備えた左腕としてこの順位にさせてもらった。12球団視察情報もあり、どんな進化をたどるのか楽しみだ。
[page_break:15位〜11位]茨木秀俊(帝京長岡)
12球団から視察を受ける逸材。140キロ後半の速球を投げる投手が多い中、この投手を15位にしたのは、以下の3点だ。
・完成度の高いフォームから生み出す突出とした制球力の高さ
・魔球チェンジアップなど4種類の変化球がいずれもストライクが取れて武器になる球種であること
・出力を高めたら、高いステージで活躍が見込める
出力を高めることは最近、トレーニングが発達し、プロに入ると多くの投手が球速を速くすることは可能であるが、内外角の投げ分けや変化球の出し入れについては上達しにくい。そのため茨木は一歩先に行っている。
将来的には先発ローテーション入りも見込める投手として評価していただいた。
古川雄大(佐伯鶴城)
189センチ90キロと屈強な肉体をした大型スラッガー。「九州のギータ」と評されるように、抜群の長打力、俊足、強肩とまさにプロ好みする素材だ。荒削りな打撃フォームであるが、捉えた時の打球速度は圧巻。
二桁本塁打を打てるスラッガーになれた可能性を秘めた潜在能力は持っているが、コンタクト力や変化球の対応力に欠ける。それでもプロのスカウトは、うまく矯正できれば、別人のような成績を残せると見込んでいるのだろう。
また右打者としてトップレベルの塁間速度や、積極的な走塁姿勢も魅力で、走れるスラッガーとして期待がかかる。
門別啓人(東海大札幌)
今年の高校生左腕を代表する逸材。右足を高々と上げた常時140キロ中盤の速球は精度が高く、両サイドへの投げ分けもしっかりできており、膝元に決まるストレートは思わずうなされるものがある。
ハードな曲がりを見せるスライダーの切れ味も素晴らしい。接戦の場面でも調子を崩さず、淡々とゲームメイクできる能力の高さがあり、総合力の高さは今年の高校生左腕でもトップレベルだ。
プロではどのポジションでも担える逸材だが、3年生では最大限にパフォーマンスを発揮出来なかった時期もあっただけに故障だけは気をつけてほしい投手。素直にパフォーマンスを伸ばし続けていけば、活躍ができる投手だ。
安西叶翔(常葉大菊川)
右サイドの剛腕タイプの需要が高まっているが、常葉大菊川の安西 叶翔投手はその需要に合う投手ではないだろうか。
右サイドといっても純粋なサイドではなく、スリークォーターとサイドの中間の腕の振りが本人にとって投げやすい位置となっており、鋭く腕が振れており、実にパワフルなストレートを投げることができている。7月の静岡大会の投球は剛球というよりも、7,8割の力加減で回転数の高いストレートを投げる意識ができている。スライダーの切れ味もよく、短いイニングであれば、NPBの二軍でも存在感を示しそうだ。
夏が終わっても練習を続け、最速150キロをマーク。しっかりと課題を設定し、取り組むことができる向上心も強みになるのではないだろうか。
日高暖己(富島)
今年の甲子園にも出場した速球派右腕。この投手が他の投手より優れていると思うのは現代のトレンドである縦回転の投球フォームをしているということ。しっかりと指がかかった時の140キロ後半の速球は素晴らしいものがあった。
制球力も高いものを持っている。スライダー、シンカー、フォーク、カーブを操り、変化球も多彩。力の入れ加減が絶妙なので、先発投手として活躍できる素質が備わっている。今年の高校生投手の中でもイチオシの存在だ。
(記事=河嶋 宗一)