試合レポート

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20


1失点完投勝利を収めた西村一毅(京都国際)

【トーナメント表】春季京都府大会 結果一覧

<春季京都府大会:京都国際2-1京都外大西>◇19日◇決勝◇わかさスタジアム京都

京都国際京都外大西とのセンバツ出場校対決を制して2年連続4度目の優勝を果たした。

京都国際西村 一毅京都外大西木邨 歩夢とともにセンバツではベンチ外だった2年生左腕が先発。京都国際中崎 琉生(3年)、京都外大西田中 遙音(3年)の両エース左腕は登板せず、ともに夏以降を見据えた戦いとなった。

その中で京都国際は1回表に二死一、三塁から5番・金本祐伍(3年)の左前適時打で1点を先制すると、3回表に一死二、三塁から4番・髙岸栄太郎(3年)の左犠飛で追加点を挙げる。その後は追加点を奪えなかったが、この日は西村の投球が光った。

西村は最速136キロのストレートにスライダー、カーブ、チェンジアップを器用に操る左腕。「森下 瑠大(DeNA)と似た感覚を持っている」と小牧 憲継監督も期待を寄せる投手だ。

昨秋は近畿大会でも登板があったが、「自分の持っている才能を自分でわかっていない子。あえて外して悔しい思いをさせようと思った」(小牧監督)とセンバツでベンチ入りすることはできなかった。

そんな中で春の府大会では主戦を任され、決勝戦でも快投を披露。「スライダーが低めに集まっていました」とスライダーやチェンジアップが冴えて、三振の山を築く。近江ボーイズ時代からの先輩である奥井 颯大(3年)との息もぴったりだった。

完封目前の9回裏には二死一、三塁のピンチを招くも一塁走者を牽制で誘い出す。挟殺プレーで一塁走者をアウトにしたが、スタートを切っていた三塁走者の生還の方が早く、勝利を掴むも完封は逃すという結果になった。

5安打1四球14奪三振1失点で公式戦初完投となった西村は「嬉しかったですけど、半分悔しかったです」と苦笑い。「中崎を抜いてエースを奪ってほしい」と小牧監督は語っており、夏までに激しいエース争いが繰り広げられそうだ。

優勝したことで25日から明石トーカロ球場で行われる近畿大会に出場することが決まった。「公式戦の独特の緊張感でやらせて頂けるのはありがたいこと。優勝するつもりで臨みたいです」と小牧監督は意気込む。京都において「令和の常勝軍団」と化している京都国際が近畿大会でどんな戦いを見せてくれるだろうか。

【トーナメント表】春季京都府大会 結果一覧

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この記事の執筆者: 馬場 遼

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