Column

高校日本代表一次候補に選出・石見颯真(愛工大名電)の打撃技術は秀逸!センバツでは報徳学園・今朝丸から2安打<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.04


石見 颯真(愛工大名電)

 今年の高校日本代表の一次候補に選出された石見 颯真内野手(愛工大名電)。1年生から甲子園を経験し、今年のセンバツで出場3度目となった左の好打者である。

2年秋までは50メートル5秒9の俊足を武器とするセンターだったが、秋が終わってからショートに転向。プロを見据えて、守れるポジションを増やす意味で取り組んでいるという。
センバツでのプレーを振り返っていきたい。

報徳学園戦では2つのゴロを裁いた。そつなくこなしていて、スローイングも強い。ただ石見本人は「全然まだまだです。上手いショートの方と比べると遅いですし、捕ることで精一杯。新基準バットだから、より前に突っ込もうとか、そういうのを考えられる余裕はないです」と語る。この冬場は捕球練習を何度も繰り返し、大会に間に合わせてきたという。

打撃では今朝丸 裕喜投手から2安打。昨秋の公式戦で打率.487を記録した秀逸なバットコントロールを発揮した。まず1本目は128キロのスライダーを右中間へ弾き返すシングルヒット。2本目は内外角に揺さぶられながらフルカウントで外角ストレートをレフトへ弾き返した。

構えを見ると、好打者の雰囲気がある。右足を少し開いて、オープンスタンスで投手を見据える。その見方が非常に良い。投手の球筋を見極めることができる。
すり足気味にタイミングをとって、インサイドアウト軌道でボールを捉える。愛工大名電はアプリを使ってスイング軌道のチェックをしているが、再現性の高いスイングで、高打率も残せる。当てるだけではなく、フォロスルーまでしっかりと振り切ったスイングができており、角度が付けば新基準バットでも本塁打が期待できるだろう。

打者としては東海地区を代表する逸材。さらに守備を極め、ドラフト候補として評価を高めることができるか注目だ。

石見颯真(いしみ・そうま)
右投げ左打ち
177センチ75キロ
草津シニア出身

1年夏の甲子園からスタメン出場
22年夏、23年夏、24年春と3度の甲子園出場

3度の甲子園での通算打撃成績は17打数5安打

<関連記事はこちら>
◆高校日本代表一次候補39人が発表!報徳学園の今朝丸、大阪桐蔭・平嶋の超高校右腕、健大高崎の超高校級捕手・箱山などが選出
◆【トーナメント表】センバツ大会 組み合わせ
◆【センバツ組み合わせ】大阪桐蔭・報徳学園・作新学院・愛工大名電が同ブロックで潰し合い!
◆センバツ出場23人の「高卒即プロ入り」が狙える逸材! 登場日、注目ポイントを徹底解説!
◆【センバツ出場32校紹介】大泉ら140キロ超え投手多数持つ愛工大名電が2回目の優勝を狙う
◆【センバツドラフト候補・注目野手編①】新基準バットも関係ない!ラマル、モイセエフなど大会を盛り上げる8人のスラッガーたち!

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.26

新潟産大附が歓喜の甲子園初出場!帝京長岡・プロ注目右腕攻略に成功【2024夏の甲子園】

2024.07.27

昨夏甲子園4強・神村学園が連覇かけ鹿児島決勝に挑む!樟南は21度目の甲子園狙う【全国実力校・27日の試合予定】

2024.07.26

名将の夏終わる...春日部共栄・本多監督の最後の夏はベスト4で敗れる【2024夏の甲子園】

2024.07.26

報徳学園が3点差をひっくり返す!サヨナラ勝ちで春夏連続甲子園に王手!【2024夏の甲子園】

2024.07.26

「岐阜県のレベルが上がっている」県岐商が2年ぶりの決勝進出も、岐阜各務野の戦いぶりを名将・鍛治舎監督が称賛!【24年夏・岐阜大会】

2024.07.25

まさかの7回コールドで敗戦...滋賀大会6連覇を目指した近江が準決勝で涙【2024夏の甲子園】

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.21

愛工大名電が今夏3度目のコールド勝ちでV4に前進!長野では甲子園出場37回の名門が敗退【東海・北信越実力校20日の試合結果】

2024.07.21

名将・門馬監督率いる創志学園が3回戦で完敗…2連覇狙う履正社は快勝【近畿・中国実力校20日の試合結果】

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」