12日、ソフトバンクはリチャード内野手(沖縄尚学)とジャイアンツの大江 竜聖投手(二松学舎大付)、秋広 優人内野手(二松学舎大付)との交換トレードが成立したことが発表された。

 リチャードといえば、期待の和製大砲として一軍のブレイクが期待された。ファームでは20年〜24年まで5年連続で本塁打王に輝き、ファーム通算本塁打は今年まで94本塁打を記録していた。しかし一軍でその長打力を発揮できず、昨季まで通算10本塁打。今季は開幕スタメン起用されたが、22打数2安打に終わり、二軍生活となっていた。

 類まれな長打力を一軍で発揮できないリチャードを見て、昨年の現役ドラフト直前では、リチャードの名前を挙げるプロ野球解説者やファンの声が多かった。リチャードが契約更改で球団フロントに移籍志願したのが一部のメディアに報じられていた。

 今回の巨人移籍は大きなチャンス。巨人は主砲・岡本和真内野手が6日、阪神戦の接触プレーで左肘靭帯損傷となり、長期離脱が確定した。

 離脱後は増田 陸内野手(明秀日立)が起用され、12打数4安打1本塁打と奮闘しているが、打線のスケールダウンは否めない。一塁、三塁を守れるリチャードは岡本の穴を埋める存在として期待できる。

リチャードは球団の発表で、「特に王会長や小久保監督、山川さんには期待をかけてもらい、何度もありがたい言葉や指導を受けました。それに応えられないままなのが心残りですが、これからジャイアンツで成長する姿を見せて恩返しをしたいと思っています」とコメントした。

 トレード後に移籍先の球団で即時、出場選手登録ができるため、13日の広島戦(マツダスタジアム)から一軍登録は可能だ。新天地で大ブレイクを果たすことができるか。