甲子園のスター、プロ志願選手など注目選手が揃った岩手国体に注目!
高校3年生にとって最後の公式戦が、国体である。出られるのは12チームと限られており、この大会に出場できる12チームの3年生は幸せだ。そんな今大会の初戦の見所を紹介していきたい。
■東邦vs秀岳館
東邦ではプロ志望届けを提出した藤嶋健人(関連記事)、秀岳館ではスーパーキャッチャー・九鬼隆平(関連記事)、実戦で必ず存在感を示す松尾大河(関連記事)、右打ちの強打者・天本昂佑とタレント揃い。4人ともしっかりとしたキャラクター性を持っていて、またプロ志望届けを出していない選手もそれぞれ味を持っているだけに見所が多い。両チームは昨秋の明治神宮大会で対戦しており、その時は東邦が藤嶋の勝ち越し2ランで試合を制しているが、今回はお互い打撃力があるだけに本塁打の応酬になるかもしれない。
■広島新庄vs明徳義塾
U-18アジア選手権優勝の立役者となり、プロ志望を表明した堀瑞輝(関連記事)が、試合巧者の明徳義塾相手にどんな投球を見せるのか明徳義塾は2年前の国体のチャンピオン。前回は岸潤一郎(現・拓殖大<関連記事>)が投打に渡る活躍を見せたが、今年はプロ志望届けを出している正捕手・古賀優大(関連記事)を中心としたディフェンスで勝負するチームだけに、1点を争う好勝負が予想される。
■盛岡大附vs履正社
甲子園で猛打を発揮した盛岡大附は地元・岩手で大暴れを見せたいところ。中心打者は甲子園で本塁打を放った塩谷洋樹、菅原優輝、植田拓など強打者揃い。履正社は寺島成輝、山口裕次郎の二枚看板がラスト登板となる国体でどこまで力を発揮できるか、注目をしていきたい。
■北海vs木更津総合
クールという言葉がぴったりの両エースの投げ合いはとても注目だ。北海のエース・北海大西健斗は、いつも淡々と投げて派手なガッツポーズを見せることなく、試合後には必ず相手へゆっくりと礼をしてから整列に向かう立ち居振る舞いで、多くの高校野球ファンの心を釘付けにした。一方、木更津総合のエース・早川隆久(関連記事)も、その落ち着き払った投球はとても高校生とは思えない。2人とも、甲子園後から肩、肘への疲労感がありしばらく休んでいたようだが、元気なピッチングを見せてほしい。
■聖光学院vs常総学院
ベスト8まで勝ち進んだチーム同志の対決。長打力を見ると本塁打を打てる打者が多い常総学院が上だが、聖光学院も集中打で一気に畳みかける打線なので見逃せない。ただ、投球術が優れた鈴木昭汰がいる常総学院の方が有利かもしれない。
■鳴門vs作新学院
選手権ベスト8まで勝ち進んだ鳴門は最速145キロ左腕・河野竜生が注目だが、それ以上に手束海斗を中心とした破壊力ある打線も注目だ。そして作新学院は甲子園優勝投手となった今井達也(関連記事)がどれだけ復調しているか。U-18では疲労により平均球速が10キロほど落ちていたが、1か月の休養期間でどこまで復調しているか注目される。栃木大会、甲子園、U-18と3大会優勝を経験した今井。4つ目の優勝を狙うべく、岩手の舞台で快投を披露するつもりだ。
前回は甲子園優勝の東海大相模が優勝したが、今年は作新学院が優勝するのか、それとも他の学校が優勝するのか。2日から始まる国体をぜひ注目してほしい。
(文=河嶋 宗一)
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