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第343回 木更津総合高等学校 早川 隆久投手「全国レベルの攻略困難な投手を目指して」2015年11月26日

【目次】
[1]脅威の「防御率0」の一年生左腕
[2]入学当時は外野手、自ら志願した投手
[3]秋の関東大会初制覇!
「防御率0.00」
衝撃的だった。今春の第87回選抜高等学校野球大会前に、発表された各出場校の選手成績の中で、ただ一人、この数字をマークした投手がいる。
それが、木更津総合の早川 隆久。この秋の関東大会でも初優勝に大きく貢献し、2年連続の選抜出場を手繰り寄せた。
脅威の「防御率0」の一年生左腕

早川 隆久投手(木更津総合)
一流投手と呼ばれる投手のタイプは多種多様だ。
大谷 翔平投手(関連記事)のように剛速球を投げ込む怪物もいれば、松井 裕樹投手のように魔球と呼べる縦スライダーを投げる投手もいる。
他では杉内 俊哉投手(2014年インタビュー)のような、打者から打ちづらいと感じさせる投球で一流投手の地位を築いている投手もいる。
脅威の防御率0を記録した投手は、杉内投手のように打ちづらさを武器に高校野球のトップクラスの左腕と称される早川 隆久(木更津総合)。
この驚くべき防御率は1年秋で残した数字である。
早川の最大のウリは出所が見づらいフォームから繰り出すキレ味抜群のストレートだ。そのスピードは130キロ前半から後半と決して速くない。しかし球速以上にキレを感じさせるストレートに打者はまともに当てることができず、凡打の山。
昨年の秋季大会では36イニングを投げて無失点。3試合連続完封を成し遂げるなど、まさに衝撃的なデビューを飾った。
今春の選抜大会ではMAX139キロを計測。2試合に先発し、12回を投げて勝利投手となる。また、今秋の千葉県大会では強打の専大松戸と準決勝で対戦し、1対0で完封勝利を挙げ関東大会出場を決めた。
打者から打たれにくい術をしっかりと持ち、高校生左腕として標準以上である140キロ前後の速球を投げる今の早川はさらに貫禄が増したといえる。
そんな早川だが、横芝中学時代は、現在千葉黎明でエースを務める川口 廉に次ぐ二番手投手。木更津総合に入部した当初もさほど目立つ存在ではなく、外野へコンバートされていた。ではいかにして、早川 隆久は2016年度を代表する実戦派左腕へと到達したのだろうか。