第948回 【東東京大会総括】役者の揃っていた関東一が3年ぶりの甲子園へ!都立校や好投手の出現も際立った2019年07月31日

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【目次】
[1]米澤監督の我慢が実を結んだチームの成長
[2]突如出現した151キロ右腕・赤坂諒

 東西東京大会が終わった翌日に、関東地方の梅雨明けが発表された。それだけ雨に悩まされ続けた3週間余りであった。連日の雨の中でもグラウンドを整備し、パズルのように複雑な日程調整をしながら、最終的には予定通り大会を終えた関係者の苦労に、まず敬意を表したい。

 第101回大会、令和元年と、新たの時代の到来を感じされる今大会は、波乱続きであった。とりわけ東京の高校野球をリードしてきた早稲田実、日大三、帝京が準決勝に残ることなく姿を消した。これは東京が東西2代表になった1974年の第56回大会以降、初めてのことだ。また早稲田実業が国分寺市に移転し、西東京に編入されてから、早稲田実業日大三も4強に残れなかったのも、初めてのことだ。
 波乱の一方で、新たな時代の息吹も感じられた今年の東西東京大会を振り返る。
 まずは東東京から見ていこう。

組み合わせ日程はこちら
第101回 全国高等学校野球選手権 東東京大会

米澤監督の我慢が実を結んだチームの成長



関東一・谷幸之助(春準々決勝・國學院久我山戦から)

 戦国大会と言われたが、終わってみれば関東一が強かった。谷 幸之助土屋 大和の投手陣に、打線も俊足の大久保 翔太、長打力のある平泉 遼馬ら役者が揃っていた。

 しかし甲子園に行けなかったこの2年間、米澤貴光監督は苦しんでいた。昨年の秋季都大会で国士舘に完敗した後は、「鍛えてダメなら、やり方を考え直さなければならないかもしれない」とまで語っていた。
 中でも悩みの種は、主戦投手の1人である谷だった。球速は誰もが認める。しかし、良い時と悪い時がはっきりしており、突然崩れることも多かった。良さを消さないよう配慮しつつ、粘り強く指導した結果、決勝戦では被安打2の完封をし、優勝に貢献した。

目立った都立の好投手の活躍



都立小山台・安居院勇源(春準々決勝・早稲田実業戦から)

 2年連続決勝戦で敗れたとはいえ、都立小山台の健闘も見事だった。昨夏の準優勝に続き、春季都大会はベスト4、そして今回は準優勝。これだけ安定した成績を残しているのは、都立小山台のほかには関東一くらいだ。都立校の2年連続決勝進出も初めてのことだ。

 春季大会後、都立小山台の福嶋正信監督は、エースの安居院勇源のほかにも、もう1人、2人の投手を育てることを課題にしていたが、結局安居院が1人で投げ切った。
 安居院とって大きな武器になったのは、2014年のセンバツ出場時のエースだった伊藤 優輔(三菱日立パワーシステムズ)に教わったスプリットだった。進学校ゆえに、時間をうまく使う選手たちの努力と、甲子園を経験した偉大な先輩の存在が、都立小山台を強豪校にしている。

 今大会では、都立校の好投手が多かった。都立小山台と準々決勝で戦った都立高島高橋 涼は、サイドから抜群の制球力を誇り、強豪・岩倉を破った。
 都立高島が4回戦で対戦した都立板橋のエース・黒岩 真人は、左腕からの低めの制球が素晴らしかった。初戦で都立の強豪・都立城東を破り、柴崎正太監督や選手たちが泣いている姿が印象的であった。

 3回戦では打ち込まれたものの、2回戦で明大中野を完封した、都立大島荒田 奏斗の投球も見事であった。本塁打1発で沈んだものの、帝京を苦しめた都立江戸川の船津僚太も強い印象を残した。

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